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水族展示(2015/9/1~2016/7/13)   C展示室(2015/11/9~2016/7/13)

水族展示室:水族トピック展示

これまでの展示

天然記念物 アユモドキの稚魚
天然記念物 アユモドキの稚魚
期 間:平成27(2015)年8月4日(火)~8月31日(月)
場 所:水族展示室・ふれあい体験室前のトピック展示水槽
観覧料:常設展示観覧券でご覧いただけます。
今回ご紹介する魚は、現在では琵琶湖淀川水系と岡山県内の限られた河川にだけ生息する、ドジョウの仲間「アユモドキ」の稚魚です。アユモドキは河川やそれにつながる水路などに生息し、日中は岩陰などに隠れていますが、曇天の昼間や夜間などに活発に行動します。全長15cmほどになります。産卵期は6~7月で、田植えのすんだ水田などに入り込んで産卵します。最近では、農地の改良工事がすすみ、水路から侵入することのできる田んぼが減少したため、生息数が著しく減少していると考えられています。現在、環境省のレッドリスト(日本の絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト)では絶滅危惧ⅠA類、滋賀県のレッドリスト(滋賀県で大切にすべき野生生物)では絶滅危惧種とされています。今回展示する魚は、今年の6月に人工授精により繁殖したうち、全長2cm程度に成長した50尾です。今年は繁殖が順調で、現在約300尾の稚魚を育成しています。この機会に、天然記念物のアユモドキの稚魚をご覧いただき、人間と自然環境とのかかわりについて考えていただければ幸いです。
ミナミメダカの稚魚(メダカ科)
ミナミメダカの稚魚(メダカ科)
期 間:平成27(2015)年7月14日(火)~8月2日(日)
場 所:水族展示室・ふれあい体験室前のトピック展示水槽
観覧料:常設展示観覧券でご覧いただけます。
メダカは、ほぼ日本全国に分布します。海外では朝鮮半島、アジア大陸東部、台湾、海南島などに分布しています。体長2~4cmで、流れの緩やかな小川や、水田の用水路などに生息します。かつてメダカは1種と考えられていましたが、遺伝的な違いから、キタノメダカとミナミメダカの2種に分類されます。滋賀県にはミナミメダカが分布しますが、生息地である水路の工事などにより減少し、滋賀県のレッドリストでは絶滅危機増大種に指定されています。
博物館ではミナミメダカを自然繁殖していますが、今年は5月頃から産卵がはじまり、現在100個体以上の稚魚を育成しています。
絶滅危機増大種 イトモロコの稚魚
絶滅危機増大種 イトモロコの稚魚
期 間:平成27(2015)年6月30日(火)~7月12日(日)
場 所:水族展示室・ふれあい体験室前のトピック展示水槽
観覧料:常設展示観覧券でご覧いただけます。
イトモロコは2010年発行の滋賀県版レッドデータブックで、絶滅危機増大種に指定されさているコイ科の魚です。全長6~8㎝ほどの小さな魚で、河川の中・下流域に生息しています。滋賀県内での生息河川は少なく、生息地の環境が急激に悪化すると絶滅する危険性があります。産卵期は5月~6月と短く、飼育下で繁殖するのは難しい種類ですが、今年は5月中旬に産卵し200尾以上の稚魚を得ています。現在の体長は1㎝ほどと小さいのですが、たくましく水槽の中を泳ぐ姿をご覧いただければと思います。
絶滅危惧種 カゼトゲタナゴの稚魚
絶滅危惧種カゼトゲタナゴの稚魚
期 間:平成27(2015)年5月26日(火)~6月21日(日)
場 所:水族展示室・ふれあい体験室前のトピック展示水槽
観覧料:常設展示観覧券でご覧いただけます。
カゼトゲタナゴは環境省のレッドリストでは絶滅危惧ⅠB類に分類されている、九州北部から中部に分布するコイ科タナゴ亜科の魚です。平野部の河川や細流、灌漑用水路など、比較的流れのあるところに生息しています。山陽地方に分布するスイゲンゼニタナゴ(絶滅危惧ⅠA類・種の保存法の指定種)とは分類学的に近縁で、同種とする研究者もいます。産卵母貝となる二枚貝の減少などにより、生息数も少なくなっていると考えられます。産卵期は5~6月で、他のタナゴ類同様マツカサガイなどイシガイ科の二枚貝の中に卵を産みつけます。琵琶湖博物館では、1月下旬から人工繁殖に取り組み、これまでに100個体の稚魚を飼育しています。今回展示するのはそのうちの30個体です。
イサザ(ハゼ科) 琵琶湖固有種
イサザ
期 間:平成27(2015)年3月30日(月)~5月10日(日)
場 所:水族展示室・ふれあい体験室前のトピック展示水槽
観覧料:常設展示観覧券でご覧いただけます。
イサザは、普段琵琶湖の北湖にすんでおり、日中は湖底にいて、夜間表層に浮いてくるという特異な習性を持っています。4~5月が産卵期で、湖岸の石の下に雄が巣を作り、そこにメスを誘い込んで産卵をします。雄は、産み付けられた卵が孵化するまで保護します。
イサザは漁獲魚としても重要な魚で、冬期、沖曳き網で漁獲されたものは骨も柔らかく、佃煮やじゅんじゅんなどどう料理しても美味しくいただけます。かつては500トン近く漁獲されていた時代もありましたが、その後激減しほとんど漁獲されない時期が続きました。ここ数年は数十トン程度にまで回復しているようです。
ビワオオウズムシ
ビワオオウズムシ
期 間:平成27(2015)年3月3日(火)~3月22日(日)
場 所:水族展示室・ふれあい体験室前のトピック展示水槽
観覧料:常設展示観覧券でご覧いただけます。
Bdellocephala annandalei (オオウズムシ科):琵琶湖固有種
琵琶湖の固有種で、体長は大きいものでは5cmほどにもなる日本最大のプラナリアの仲間です。水深30m以深、水温8℃前後の湖底をはいまわって、ミミズなどを食べているようですが、詳しい生態はまだよくわかっていません。10月頃から4月頃にかけて卵のうが見られることから、この頃が繁殖期ではないかと考えられます。 湖底の環境の悪化により生息数が減少していると考えられることから、環境省のレッドリスト2012年版では絶滅危惧Ⅰ類、滋賀県レッドデータブック2010年版では絶滅危機増大種に指定されています。 小さなあまり目立たない生きものですが、めったに見ることができませんので、この機会にぜひご覧ください。
旬のさかなたち:ヒワラ(寒鮒)
旬のさかなたち:ヒワラ(寒鮒)
期 間:平成27(2015)年2月17日(火)~3月22日(日)
場 所:水族展示室・ふれあい体験室前
ふれあい体験室前に設置した「旬のさかなたち」の水槽で、「ヒワラ」を展示します。 琵琶湖とその周辺では、大きなギンブナのことを「ヒワラ」と呼びます。琵琶湖で寒の時期に獲れるヒワラは「寒鮒(かんぶな)」とも呼ばれ、身が締まり、脂ものって1年の中で最も味がよくなります。洗いにして、ゆがいた卵をまぶして食べる「子まぶし」は絶品で、現在でも湖魚料理として親しまれています。また、江戸時代に書かれた「湖魚考」という書物の中にも、「入江、入海にいて、沖にはまれにしかいない。味はよろしい。」と紹介されていることから、昔から食材として知られていたことがわかります。
また、ギンブナはメスだけで繁殖するというたいへん変わった生態を持つことでも知られています。 ごく身近にいる魚でも、改めて見直してみると興味深い特徴を持つことがよくわかります。
見慣れた魚ですが、この機会にまた違った側面に出会ってみてください。
アナンデールヨコエビ
アナンデールヨコエビ
期 間:平成27(2015)年2月10日(火)~3月1日(日)
場 所:水族展示室・ふれあい体験室前のトピック展示水槽
Jesogammarus annandalei (キタヨコエビ科):琵琶湖固有種
琵琶湖固有のヨコエビの仲間で、体長1cmほどになります。水の冷たい冬季には湖岸で見られることもあるようですが、普段は琵琶湖の深湖底に生息し、夜間水深30m付近まで浮上する日周移動をしています。通常ヨコエビの仲間は、石の下や落ち葉の下などにかくれていることが多いのに対し、本種は水中を遊泳するという世界的にも珍しい性質を持っています。ビワマスなどの主要な餌生物の一つになっており、琵琶湖の生態系を底辺で支えていると言えるかもしれません。
ちなみに、本種の名前は、大正4年に初めて琵琶湖で大規模な底生動物調査を行った、当時インドのカルカッタ博物館館長であったネルソン・アナンデール博士にちなんでつけられました。
小さなあまり目立たない生きものですが、めったに見ることができませんので、この機会にぜひご覧ください。
旬のさかなたち:ヒウオ
旬のさかなたち:ヒウオ
期 間:平成26(2014)年12月20日(土)~平成27(2015)年2月15日(日)
場 所:水族展示室・ふれあい体験室前
ふれあい体験室前に設置した「旬の魚たち」の水槽で、アユの仔魚「ヒウオ」を展示します。アユの子どもは、体が透きとおって見えることからヒウオ(氷魚)と呼ばれています。
アユの産卵は8月下旬から10月下旬にかけて河川の下流域で行われ、10日ほどでふ化した後、川の流れに乗って仔魚は琵琶湖へと下っていきます。琵琶湖の沖合で動物プランクトンを食べて成長し、12月上旬には3cm~5cmになっています。
琵琶湖では今年12月1日に解禁となり、エリで漁獲されています。エリで獲られたヒウオの多くは、生かしたまま大切に扱われ、養殖用や放流用の種苗として育てられます。近年では、貴重な冬の味覚として鮮魚で出荷されることも少なくありません。
ヒウオが見られるのは冬の間だけなので、是非この機会にご覧ください。
ビワマスの卵
ビワマスの卵
期 間:平成26(2014)年12月20日(土)~平成27(2015)年2月8日(日)
場 所:水族展示室・ふれあい体験室前のトピック展示水槽
水族展示ふれあい体験室横トピック展示水槽では、当館の保護増殖センターで2014年11月に採卵したビワマスの卵をご覧になることができます。
ビワマスは琵琶湖固有亜種で、普段は水温の低い琵琶湖の中層付近にすみ、主にアナンデールヨコエビやアユなどを食べて生活しています。産卵期は10月下旬から12月上旬で、琵琶湖北部の流入河川に遡上し、淵尻から平瀬、早瀬の砂利底にすりばち型の産卵床を作り産卵します。産卵後は親は全て死んでしまいます。
展示されている卵は、11月13日に採卵されたもので、現在発眼期(発生が進み目ができあがってきた時期)を迎えています。この正月頃には孵化し、おなかに大きな卵黄を持ったかわいい仔魚が生まれてきます。お楽しみに!!
旬の魚たち:アメノウオ(ビワマス)
アメノウオ
期 間:平成26(2014)年12月2日(火)~12月14日(日) 
場 所:水族展示室・ふれあい体験室前
水族展示室・ふれあい体験室前に設置した「旬のさかなたち」の水槽では、ちょうど今産卵期を迎えたアメノウオ(ビワマス)を展示します。 ビワマスは琵琶湖の固有亜種で、普段は水温の低い琵琶湖の中層付近にすみ、主に甲殻類や小魚を食べて生活しています。産卵期が近づくと、赤地に黒い雲状紋の入った婚姻色を現します。特に、雄では伸張した両あごに大きくて鋭い牙を備えるようになり、精悍な顔つきになります。また、この時期婚姻色の出たビワマスは、雨の後の増水にのって川に遡上してくるところから「アメノウオ」とも呼ばれています。
アカヒレタビラの未成魚
アカヒレタビラの未成魚
期 間:平成26(2014)年11月18日(火)~12月14日(日)
場 所:水族展示室・ふれあい体験室前のトピック展示水槽
観覧料:常設展示観覧券でご覧いただけます。
アカヒレタビラは関東地方と東北地方の一部に分布する、体長6cmほどのコイ科タナゴ亜科の魚です。繁殖期は4~6月で、ほかのタナゴと同様にイシガイ科の二枚貝の体内に産卵します。かつて関東地方には多数生息していましたが、最近では生息数が激減し、環境省のレッドリストでは絶滅危惧ⅠB類とされています。今回展示する魚は、今年4~5月に人工授精で繁殖した50尾のうち、体長3~4cmに成長した20尾です。
旬の魚たち:アメノウオ(ビワマス)
アメノウオ
期 間:平成26(2014)年11月4日(火)~11月27日(木) 
場 所:水族展示室・入り口通路
琵琶湖博物館水族展示入り口に設置した「旬のさかなたち」の水槽では、ちょうど今産卵期を迎えたアメノウオ(ビワマス)を展示します。 ビワマスは琵琶湖の固有亜種で、普段は水温の低い琵琶湖の中層付近にすみ、主に甲殻類や小魚を食べて生活しています。産卵期が近づくと、赤地に黒い雲状紋の入った婚姻色を現します。特に、雄では伸張した両あごに大きくて鋭い牙を備えるようになり、精悍な顔つきになります。また、この時期婚姻色の出たビワマスは、雨の後の増水にのって川に遡上してくるところから「アメノウオ」とも呼ばれています。
産卵期を迎えたカネヒラ
カネヒラ
期 間:平成26(2014)年10月21日(火)~11月9日(日)
場 所:水族展示室・ふれあい体験室前のトピック展示水槽
ふれあい水槽横トピック展示水槽では、産卵期を迎え、青緑とピンクを基調とした婚姻色(こんいんしょく)を身にまとった、カネヒラがご覧いただけます。琵琶湖にすむタナゴ(ボテ)の多くが春に産卵期を迎えるのに対し、カネヒラだけは秋に産卵期を迎えます。卵は二枚貝の中に産みつけられ、数日でふ化しますが、そのまま貝の中で冬を越し、春に貝の中から出てきます。滋賀県レッドデータブック2010年版では、絶滅危機増大種とされています。
黄色いイワトコナマズ
黄色いイワトコナマズ
期 間:平成26(2014)年10月7日(火)~11月9(日)
場 所:水族展示室・入り口通路
イワトコナマズは琵琶湖・淀川水系固有の種で、琵琶湖と余呉湖に生息しています。全長30cm~50cmになり、岩礁帯をおもな生息場所にしています。夜行性で、小魚やエビ類をおもに食べています。産卵期は5~6月で、礫の多い湖岸で産卵します。琵琶湖内にはビワコオオナマズとナマズ、そしてイワトコナマズの3種のナマズ科の魚が生息していますが、本種は体の真横に眼があり、お腹側からみて眼がみえるので、他の2種と区別することができます。また、3種の中では最も美味しいとされています。 ところでイワトコナマズは、褐色の地肌に、ブリキのような黄褐色のまだら模様の体色をしていますが、体色が黄色いものがまれに漁獲されます。これは黒い色素(メラニン色素)が少ないか、まったく欠いているためです。こうした黄色個体はビワコオオナマズやナマズでもみられますが、イワトコナマズで多いとされています。琵琶湖の漁師さんたちの中には黄色ナマズがとれると、竹生島に奉られている弁財天のお使いだとして弁天ナマズと呼ぶ人もいて、捕まえても琵琶湖に戻すといいます。 ここに展示している黄色いイワトコナマズは、2013年9月に彦根市沖のエリで漁獲されたものです。
絶滅危惧種 スイゲンゼニタナゴの未成魚
スイゲンゼニタナゴ
期 間:平成26(2014)年9月30日(火)~10月19日(日)
場 所:水族展示室・ふれあい体験室前のトピック展示水槽
今年繁殖したスイゲンゼニタナゴの未成魚を展示します。 スイゲンゼニタナゴは広島・岡山・兵庫の3県に分布する全長4~5cmのコイ科タナゴ亜科の魚です。水路や河川に生息していますが、生息環境の悪化に伴い、各地域ともに生息数が減少しています。2013年に発表された環境省の「日本の絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト」(レッドリスト)では、最も絶滅の危険性が高い「絶滅危惧1A類」にランクされています。また、2002年には「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」(通称:種の保存法)の対象種となり、許可のない捕獲や移動が法律で禁止されています(現在、種の保存法の対象となっている淡水魚は、ミヤコタナゴ、イタセンパラ、アユモドキ、そしてスイゲンゼニタナゴの4種だけです)。 琵琶湖博物館では1994年からスイゲンゼニタナゴの繁殖を行っており、今年は5月に人工授精で180尾の繁殖に成功しています。今回は全長2cmほどに成長した30尾を展示します。
絶滅危惧種「ウシモツゴ」の稚魚
ウシモツゴ
期 間:平成26(2014)年9月6日(土)~9月28日(日)
場 所:水族展示室・ふれあい体験室前のトピック展示水槽
ウシモツゴは、全長7センチメートルほどになるコイ科の魚です。濃尾平野に分布し、ため池や水路など流れの緩やかなところに生息しています。産卵期は4~7月で、雄は岸辺の石のまわりに縄張りをもち、口で石の表面をきれいに掃除して、成熟した雌がやってくるのをまち産卵します。雄は産卵後も卵を掃除したり、外敵から守ったり面倒をみます。市街地の拡大による、生息地であるため池の埋め立てや、移入した魚食性の外来魚や、近縁種のモツゴとの競合などにより生息数が減少し、環境省のレッドリストでは絶滅危惧ⅠA類とされています。今回展示するウシモツゴは、今年の4月下旬~5月上旬に繁殖した約500個体のうちの50個体です。
絶滅危惧IB類「ツチフキ」の稚魚
ツチフキ
期 間:平成26(2014)年8月5日(火)~8月31日(日)
場 所:水族展示室・ふれあい体験室前のトピック展示水槽
ツチフキは体長8~11cmのコイ科の魚で、近畿以西の本州、九州、朝鮮半島、中国大陸に分布しています。流れの少ないクリークやため池などの泥底におもに生息しています。最近では生息環境の悪化により生息数が減少し、環境省のレッドリストでは絶滅危惧IB類とされています。産卵期は3月~5月で、オスが砂泥底にすりばち状の巣をつくり、産卵後も雄は卵の世話をします。今回は当館で初めて、大量繁殖に成功したツチフキの稚魚を展示します。
天然記念物「アユモドキの稚魚」
アユモドキ
期 間:平成26(2014)年7月15日(火)~8月3日(日)
場 所:水族展示室・ふれあい体験室前のトピック展示水槽
今回は、水族トピック展示で紹介する魚は、現在では琵琶湖淀川水系と岡山県内の限られた河川に生息する、ドジョウの仲間「アユモドキ」の稚魚です。アユモドキは河川やそれにつながる水路などに生息し、日中は岩陰などに隠れていますが、曇天の昼間や夜間などに行動します。全長15cmほどになります。産卵期は6~7月で、田植えのすんだ水田などに入り込んで産卵します。最近では、農地の改良工事がすすみ、水路から侵入することのできる田んぼが減少したため、生息数が著しく減少していると考えられています。現在、環境省のレッドリスト(日本の絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト)では絶滅危惧ⅠA類、滋賀県のレッドリスト(滋賀県で大切にすべき野生生物)では絶滅危惧種とされています。 今回展示する魚は、今年の5月に人工授精により繁殖したうちの、全長2cm程度に成長した30尾です。今年は繁殖が順調で、現在500尾以上の稚魚を育成しています。 この機会に、天然記念物のアユモドキの稚魚をご覧いただき、身の回りの生きものと自然環境とのかかわりについて考えていただければ幸いです。
絶滅危惧種「ホンモロコの稚魚」
ホンモロコ
期 間:平成26(2014)年6月24日(火)~7月13日(日)
場 所:水族展示室・ふれあい体験室前のトピック展示水槽
ふれあい水槽横のトピック展示水槽では、今年4月に保護増殖センターで繁殖したホンモロコの稚魚がご覧いただけます。 ホンモロコは1990年代前半まで、年間200トン前後の漁獲があった魚ですが、2009年には10トンにまで減少してしまいました。現在では春の風物詩であった琵琶湖岸でのモロコ釣りの姿もみられなくなりつつあります。もともと琵琶湖淀川水系固有のコイ科の魚ですが、山梨県の山中湖・河口湖のほか、長野県の諏訪湖などにも移植されています。(環境省レッドリスト:絶滅危惧ⅠA類/滋賀県レッドデータブック:絶滅危機増大種)
旬の魚たち:湖魚を美味しく食べてみよう「ニゴイ」
ニゴイニゴイの唐揚げ
期 間:平成26(2014)年6月3日(火)~7月6日(日) 
場 所:水族展示室・入り口通路
琵琶湖博物館水族展示入り口に設置した「旬のさかなたち」の水槽では、そろそろ産卵期を迎えるニゴイを展示しています。 ニゴイは、北海道を除く日本のほぼ全域にすんでいるコイ科の魚です。琵琶湖にもたくさんすんでいて、「マジカ」あるいは「ミゴ」などと呼ばれています。 6~7月の梅雨の時期に琵琶湖から川に上ってきて産卵をしますので、見たことのある方も多いのではないでしょうか。ただ、このニゴイを食べたことのある人はあまりおられないと思います。最近は聞かなくなりましたが、その昔「マジカの京知らず」という言葉がありました。つまり、「マジカ」ニゴイは鮮度が落ちやすいため、京都まで売りに行くことができないというような意味だったようです。そのため、魚屋さんにもなかなか売られていません。しかし、この時期のニゴイは生きたものを手に入れて、絞めてすぐに料理をすると脂がのっており意外なほど美味しいものです。安曇川や知内川などの漁協で買うことができます。あるいは、湖西や湖北の湖魚を扱っている魚屋さんに頼んでみるのもいいかもしれません。小骨が多いため、薄くそぎ切りにしたり骨切りをする手間がかかりますが、機会があればぜひ一度食べてみてください。
絶滅危惧種「ゼニタナゴの稚魚」
ゼニタナゴ
期 間:平成26(2014)年6月3日(火)~6月22日(日)
場 所:水族展示室・ふれあい体験室前のトピック展示水槽
トピック展示水槽では、今年の5月に二枚貝の中から浮上してきた、ゼニタナゴの稚魚を展示しています。ゼニタナゴは、東北から関東にかけて分布するコイ科の魚です。産卵期は秋で、卵はイシガイ科の二枚貝の体内に産みつけられ、その後ふ化し、貝の中で冬を越して翌年の春に貝の中から出てくる生態をもっています。近年、生息環境の悪化により、生息数が激減しています。(環境省レッドリスト:絶滅危惧ⅠA類)
旬の魚たち:ウグイ
ウグイ
期 間:平成26(2014)年4月15日(火)~6月1日(日)
場 所:水族展示室・入り口通路
普段琵琶湖の沖合を回遊しているウグイは、3月下旬から5月上旬にかけて産卵期を迎え、北湖に流れ込む河川に大挙して上ってきます。この頃のウグイは黒地に3本のオレンジの縦条が入った美しい婚姻色をまといます。 これらのウグイは、簗で大量に漁獲され、主に食用として出荷されます。この時期雌は卵を持っており、煮付けにするととても美味しくいただけます。雄は、塩焼きにするといいですね。ただ、小骨が多いので、料理の前に骨きりをしておく必要があります。鮮度のよいものが手に入れば、お刺身にして食べるのも乙です。骨を切るように薄くそぎ切りにするといいですよ。琵琶湖のウグイ、この機会にぜひ食べてみてください。 ところで、琵琶湖博物館の水族では、飼育している生き物の1年分の餌として、この時期ウグイを約1~2t購入しています。搬入されたウグイは冷凍保存され、適宜解凍して餌に使われます。解凍されたウグイは3枚おろしにされ、食べる魚の大きさや餌の食べ方に配慮して切り分けられます。いわば、水族の魚たちは毎日ウグイのお刺身を食べているようなものですね。
絶滅危惧種「カゼトゲタナゴの稚魚」
カゼトゲタナゴ
期 間:平成26(2014)年5月13日(火)~6月1日(日)
場 所:水族展示室・ふれあい体験室前のトピック展示水槽
カゼトゲタナゴは環境省のレッドリストでは絶滅危惧ⅠB 類に分類されている、九州北部から中部に分布するコイ科タナゴ亜科の魚です。平野部の河川や細流、灌漑用水路など、比較的流れのあるところに生息していま す。山陽地方に分布するスイゲンゼニタナゴ(絶滅危惧ⅠA類・種の保存法の指定種)とは分類学的に近縁で、同種とする研究者もいます。産卵母貝となる二枚貝の減少などにより、生息数も少なくなっていると考えられます。産卵期は5~6月で、他のタナゴ類同様マツカサガイなどイシガイ科の二枚貝の中に卵を産みつけます。今年は2月初旬から人工授精に取り組み、これまでに80個体以上の稚魚を飼育しています。今回、展示する稚魚はそのうちの30個体です。
イサザ(ハゼ科) 琵琶湖固有種
イサザ
期 間:平成26(2014)年4月15日(火)~5月11日(日)
場 所:水族展示室・ふれあい体験室前のトピック展示水槽
イサザは、普段琵琶湖の北湖にすんでおり、日中は湖底にいて、夜間表層に浮いてくるという特異な習性を持っています。4~5月が産卵期で、湖岸の石の下に雄が巣を作り、そこにメスを誘い込んで産卵をします。雄は、産み付けられた卵が孵化するまで保護します。イサザは漁獲魚としても重要な魚で、冬期、沖曳き網で漁獲されたものは骨も柔らかく、佃煮やじゅんじゅんなどどう料理しても美味しくいただけます。かつては400トン以上漁獲されていた時代もありましたが、近年では数十トン程度にまで漁獲量が減少しています。
ビワオオウズムシ Bdellocephala annandalei /(オオウズムシ科) (琵琶湖固有種)
ビワオオウズムシ
期 間:平成26(2014)年3月11日(火)~4月13日(日)
場 所:水族展示室・ふれあい体験室前のトピック展示水槽
琵琶湖の固有種で、体長は大きいものでは5cmほどにもなる日本最大のプラナリアの仲間です。水深30m以深、水温8℃前後の湖底をはいまわって、ミミズなどを食べているようですが、詳しい生態はまだよくわかっていません。10月頃から4月頃にかけて卵のうが見られることから、この頃が繁殖期ではないかと考えられます。 湖底の環境の悪化により生息数が減少していると考えられることから、環境省のレッドリスト2012年版では絶滅危惧Ⅰ類、滋賀県レッドデータブック2010年版では絶滅危機増大種に指定されています。 小さなあまり目立たない生きものですが、めったに見ることができませんので、この機会にぜひご覧ください。