・2010年12月8日(水)

●しばらく不在

 このページも更新があまりされなくなっているので,しばらくいないこともとくに問題ないだろうな.もともとそういう速報的な事を上げているページでもないし.さて,不在の理由は前の記事にも書いたとおり,海底掘削船の「ちきゅう」へ乗船するためです.「ちきゅう」プロジェクト自体には南海トラフの様々な事を明らかにすることや,地震についての情報を集めるためなどの目的があるのですが,私が乗船する理由はちょっと違う.その理由も前の記事に書いたので,良ければ参照下さい.これほど長くあけることは今までには無かったのですが,「ちきゅう」乗船者にきくと今回の航海は非常に短いらしい.通常は2ヶ月程度.長ければ半年にもわたる.今回が短いのは,掘削する深度が浅いため(数百メートル)だと思う.とはいえ,掘るのは浅くても掘る場所は海底下数千メートルだからやっぱり大変だと思う.
 私にとっては言葉の問題があるので,やっていけるかやっぱり不安.私の船上での役割は,コアの記載だから,それは(英語さえ問題がなければ)コア観察や記載は専門領域なので問題ない(でなければ乗船は許されないだろう)と思うのだけれど,海外の研究者と共同して研究をするという事も,私にとってはあまりなかった経験だ(記載はチームで行われるので,僕のチームには日本人は私だけの予定.もっとも他の人も自分の国の人は自分だけ何だろうけれど)).何にしても,私には私の研究目的があるし(火山灰だけじゃなくて,コア観察も目的の一つです),乗船が許されてのるのだし,そのプロジェクトにも貢献できるようにがんばってきたいと思う.
 船はもう紀伊半島の沖合にいる.私達は今日から横浜・横須賀入りをして,講習・訓練,会議などで,調査は来週から.乗船はヘリコプターで,とのこと.いろいろ心配.


・2010年11月10日(水)

●これから寒くなるな

 質問コーナーのある図書室の話.図書室はガラス張りの部屋のせいか,夏は暑く,冬は寒い.気候のよい期間は大変短い.ついこの間まで暑い〜,と思っていたのが,今日はもう既に,寒い〜にかわっている.まぁ今日はとくに日中の気温が上がらない日で平年よりも(日中は)気温が低いのでとくにそう感じるのだろうけれど,考えてみたらもう11月なので,まぁそんなものかな,とも思う.今年の夏は暑くて,残暑も厳しかったから,突然変わったように感じるのだけれど,結局,時期が来たら寒くなるのだな,と当たり前のことをしみじみと感じる.今年の冬は暖かい,などとも,寒くなるとも言われているけれど,何にしても寒いことには代わりがない.これから,寒く厳しい冬が来るのかと思うと今からちょっと憂鬱な感じ.

●来月は1ヶ月ほど不在

 12月の半ばから1ヶ月ほどいない事が決まった.といってもこの時期は冬期休業で,暮れ正月の休みがあるのでもともと来る日は少なくなる時期ではあるのだが.
 私は地質学をやっているが,もうちょっと広い分野でいうと地球科学となる.地球科学の分野にも国際的なプロジェクトがあって,その一つにIODPというものがある.海底を掘削して,そこからいろんな事を研究しようとするものだ.海底を掘削するというのは,言葉でいうほど簡単なものではない.深いところは海底に達するまでに数千メートルにもなってそこから掘るというのは技術的にも予算的にも大変な事だ.なので,そういう研究は国際協力のもとに行われる.それには日本も入っている.その研究プロジェクトでの今の日本の立場としては,掘削する船をもっていてリーダーシップをとってやっている国の一つとなった(過去の同様のプロジェクトでは船は持っていなかった).さて,そういうものすごいプロジェクトに参加させてもらう事になった.掘削する標本をあつかって研究するには実際の掘削船に乗った方がよい.なので,今回のります.このプロジェクトの主目的は簡単に言うと南海トラフのプレート運動の解明にあるのだったと思うが,今回の掘削では古琵琶湖層と同じ時代の地層を採取するので,古琵琶湖層にある火山灰の年代を決めるのに都合が良い.プロジェクトの主目的からは私の興味がちょっとずれているのかもしれないけれど,掘削した標本でできることならばやるべき研究の一つではあるのだから,まぁ許されたのだろう(実際にはまだ乗船が許可されただけで,火山灰標本で研究をする事はこれからの審査になるのだけれど,研究目的に火山灰の事を書いていたのでそんなに問題はないと思うのだけれど).
 さて,一番大きな問題がある.私の事を知っている人なら分かると思うが,私は英語が不得意だ.いや,不得意なんてレベルじゃないと言えるのかもしれない.しかし,そんな事を言ってられない.船の中では公用語は英語だ(そりゃ国際協力プロジェクトなんだから).だから乗船前のやりとりも英語.注意書きなどいろんな書類も英語.乗船中のレポートも,下船後のレポートも何もかもが英語.受験勉強の時以上に英語を見ているかもしれない.やっぱり若い間に勉強しておかないとだめだったな,と今更後悔している.言語の問題もあるけれど,一ヶ月間船に乗りっぱなしというのは初めての経験だから,それもなかなか.この年になって修行に行くことになるとは...
 というわけで,12月半ば〜1月半ばは博物館にいません.紀伊半島の沖合にいます.クリスマス・暮れ・正月は無しで船上で働きます.体験記など期待している人はいないと思いますが,そのうちに.


・2010年10月24日(日)

●地学教師って...

 週に一回はここに書き込みを,と思っているけれど,なかなかこちらへ気が向かない.どうせ誰も読まないだろうから,という気がある訳ではなく,このページの更新方法が面倒だからだと思う.ちまたにある無料ブログくらい手軽にできればいいのだけれど.
 さて,本題.最近読んだ本に東野圭吾さんの「同級生」がある.これは今や超有名な作家のちょっと前のミステリー作品である.ミステリーが地学とどういう関係があるのか?と言われればとくにない.この作家が科学的なトリックを使っていたり,脳科学などの題材を使っていたりというので有名だ,という事とも殆ど関係ない.
 この作品を読んだことがある人なら,私が何を言いたいのかわかるかもしれない.あまりくわしく言うと,内容に関わるので,これからの読者をげんなりさせてしまうだろうから,なるべくそれを避けて説明しよう.ここでの場面は,高校だ.主人公はここの高校生ということになる.学校を舞台に,ある高校生が死亡することと,それに関わると思われる事柄である教師が死亡すること,その事を中心に物語りはすすむ.
 文庫のあとがきというか解説は著者が書かれているのだが,彼が言うには,教師が大嫌いだったそうだ.そのせいか,本作品の教師への描写もちょっといやなものの書かれ方になっている.そりゃあそうだろう.さて,ここの登場人物には古株の生活指導に厳しい先生として,地学の先生が登場する.この作家の通っていた学校には地学の先生がいただろうか?と思った.通常,生活指導に厳しい先生というのは,(私の体験談から言っても)体育系の教師が多い.もしくは,体育教師ではなくても,体育系くらぶの顧問の先生などだ.けれど,作品ででてくる地学の先生は,天文部の顧問らしい.世間とちょっと違った設定をするというのは,作品として意味のあるストーリーをつくる場合にはよく行われる事のなのだろうが(天文部の顧問である必要性はあるといえばある),地学の先生ねぇ...
 内容に少し触れてしまうが,要するにこの地学の先生はこの作品中であまりいいイメージではないのだ.ただでさえ,地学の先生というのがほとんど採用がないのに,こんな悪いイメージというのはどうかと...
 さて,イメージの問題はおいておいて,現在の高校における地学教育というのは惨憺たるものだ.地学を開講しない学校が半分以上あり,地学の教師がいない高校は半分以下だ.これはだいたい全国的に共通したイメージだ.そうやって学校で地学が教えられる,または学ぶという機会がだんだんなくなってきている.なので,この作品で高校を舞台にしていて,地学の先生がいる(しかも話の重要な位置に)という事は大変珍しいことと言えよう.だから,もうちょっといいイメージならなぁ,という感想を持ったのは,私が地学をやっているからにほかならない.
 ちなみに,作品自体はおもしろくて,引き込まれるモノもある(あくまで個人的な感想です).


・2010年10月10日(日)

●廊下が怖い...

 右の写真は研究棟の廊下を撮影したものだ.意味ありげに撮影しているけれど,とくにこれといって何が写っているというわけではない.画像でみるとさほどでもないのだけれど,夜にこの廊下を歩くのはちょっと怖い.何があるというわけでもないけれど.
 博物館がたってから10年以上たつので,いろんな所が壊れてきている.そのために点検とか調整とか修理とかが必要なのだが,今は研究棟の廊下の天井をやっている.詳しいことはわからないけれど,やっていることは天井の保護材をはずして,その天井裏にあるものの何かをやっている.このむき出しになった天井裏が,昼間にみるとたいして何も思わないのだけれど,真っ暗になった廊下(非常誘導の電気だけで他は省エネのためなのかわからないけれど消している)をみるとやっぱりちょっと怖さを感じる.この画像からそういう雰囲気が伝わるだろうか?
ちなみに,今日は10が3つ重なる日だ.ここでの画像番号は"101010"としている.



・2010年9月22日(水)

●忙しくてできない...という言い分

 最近,学会にいったり研究会にいくなど,研究づいている.もちろん,私たちの博物館では研究することも学芸職員の業務の一つだから必要な事だ.学会にいくなどして,パワフルな研究者をみていると,自分がまだまだ駄目だという事を思い知る.それは,別に学会という場面ではなくても,研究会や共同研究者との仕事をしている時にでも思う事だ.ひょっとすると同じ職場の人からも感じたりすることがある.
 学芸員にとって,研究をするために必要な事は何だろう?もちろん,研究を業務としてしなければならない,という環境は大事な事だ.多くの博物館ではこれがないために苦労しているという話を良く聞く.「研究などしている暇があったら,普及活動の一つでもしなさい」というような事は昔の博物館話(今もか)としてはよく聞いた.地域の事をよく知ったり,研究するというのは博物館にとって重要な事だと思うのだけれど,研究はさほど大事じゃないという事は実際に博物館を運営したり,博物館の目的とはなにか?というのを深く考えない人の意見だろうと思う.なので,琵琶湖博物館を創ってきた人達というのは本当によく考えてきたのだなぁ,と今ある良い環境を感謝し,それをこの地に還元していきたいと思う.
 タイトルの話にもどるが,そういう良い環境や悪い環境というのはあるのだけれど,実際に私たちは誰もが同じ時間しかもっていない.1日にだいたい24時間.それをどう使うか?はその人しだいだ.たとえば,一日3時間しか寝ない人は,起きている時間として21時間を使う事ができるが,それは別の見方をすれば,寝る時間として3時間しかとれない,という事を示している.仕事をしている人間であれば,その拘束時間はあるが,仕事として研究をしている場合には,その拘束時間の中でも一部は研究に使うことができる.研究といっても,いろんな事がある.研究をするための事務仕事だったり,その他もろもろ.
 仕事をしている人間であれば,多かれ少なかれ,忙しいもので,忙しくない人なんていない.忙しいと感じるのは,個人的な感想なので,それは,その人がその人生をどう感じているかという意味でもある.実際に抱えている仕事の多くは締切があるので,その締切をこなしていく状態だと,他には仕事ができないというのもうなずける.けれど,普通は仕事を進めるうえで,優先順位をつけながら,どの仕事を先にやらなければならないか,と考える.
 「今はちょっと仕事が忙しいから...」というのはなかなか便利なものいいだから,私もよく使う.多分使うことが多い.けれど,上記のような事から考えると,このものいいには,次のような意味としてもとらえることができる.
 『あなたから頼まれる仕事なんて,私の中では優先度が低すぎるので,やろうとは思わないです』
 これはかなり意地悪な考え方だけれど,そういう意味も含まれているって事.なので,締切を守らない人がよく言ういいわけの「ちょっと他の仕事が忙しいので...」というのも『あなたの仕事なんて私の優先順位で考えれば低すぎるから,締切なんて守るに値しないと思っているよ』というように言われているととらえることもできる.
 あなたはそんな風に周りに見られていませんか?


・2010年9月17日(金)

●イナズマロックフェス

 滋賀県でも野外ロックフェスを!,というのは数年前から滋賀県出身の西川さん(TMレボリューション)によって発言されていたし,その実現のためにいろいろと行動を起こされていたのだと思う.それで去年から実施する事になった.場所は,西川さんたっての願いとして湖岸で行いたいという事があったようで,琵琶湖博物館のある烏丸半島がその場所になった.
 ここでは,単に野外ロックフェスというだけではなく,その周りに滋賀県の施設やお店などいろんな所から出店というかブースをもうけて,そういうものを見学できるようになっている.このあたりは,滋賀県の行政がからんでいるからだと思う.
 去年はたくさんの人が集まってかなり盛り上がったようで,成功だったというのが一般的な評価だと思う.というわけで,今年もやることになった(イナズマロックフェスのページ).出演者については,失礼ながら去年よりもメジャーな感じがするのは気のせいかもしれないけれど,やっぱり大成功だったという評価から「それなら自分たちも」という事があるのかもしれない.
 明日と明後日に行われます.琵琶湖博物館は会場である芝生広場のすぐ近くなので,今日のリハーサル(だろうと思う)が研究室にいるとよく聞こえてくる.どんどこどんどこ聞こえてくる.とか書いていると,おっさんやのぉ,と思われるのか?やっぱり気合い入っているのだろうな,と思う.去年は,当日の夜などでも研究室で仕事をしているとよく聞こえてきていた.さすがに明石家さんまさんの登場まではわからなかったけれど.
 今年はどんな感じになるのかな?私には関係ない(会場には行かないので)のだけれどやっぱり気になります.けれど,私は明日から学会のため出張で両日ともいない.どんなだったか,博物館の人にあとから聞いてみよう.天気はいいようです.ちなみに,無料ゾーンの出展ブースには,琵琶湖博物館の紹介もあります(出張だからこれの手伝いにも行けないのだ).

●おまえは研究者に向いてない!

 私は滋賀県職員なので,県庁の職員と同じように研修があります.いろんなものがあるのですが,その中に交通安全研修というのがあります.なぜこんなことを?と思われるかもしれないが,公用車の事故をなるべく防ぐためという事らしい.もう一つは危機管理のため.さて,ずいぶん以前にその講習へ行ったのですが,その時に,安全運転助言検査,というのをやった.その結果が今日届いていた.
 みてみると,50%を越えていたものとして「非協調的」,「主観的(客観性がない)」,「情緒不安定」というものがあった.そうか,私の性格は「他人を信用せずに協調性がなく,客観的に物事がみられなくて,情緒不安定な人」なのか...
 それって,研究者としては致命的だね.なんとなく,そんな性格もあるかなぁと思うけれど,こういう結果を見させられると「おまえは研究者には向いていない!」と言われている気がしてしまう.
 これを参考に,今後の身の振り方を考えなければなぁ.
 ちなみに,このテストをやるときに思ったのは「どっちつかずの回答をしないようにしよう」という個人的な思いがあった.だから,どちらとも言えないけれどどっちかというと,という感じで回答したので,極端な回答になったと思う.と一応いいわけ.


・2010年8月27日(金)

●学会発表

 そろそろ更新を,とか思っている間にもう8月も終わりに近づいている.早いものだ
 夏の時期は,博物館的に忙しいのと,学会シーズンで忙しいというのがあります.だから,夏休みなんて私たちにはあまり関係がない.いや,ある意味かんけいあるか.稼ぎ時(といっても金銭的に私たちが稼ぐわけではないけれど).私が関係している,いつもよく発表する学会大会は,だいたい8月9月にあります.それで,なるべく自分をいじめるためとなまけないようにするために(もちろん研究にたいしてですよ)どちらも違う内容で発表するように心がけています.さて,8月の学会は先日ありました.そこで発表しましたが,今回はなぜか発表者も参加者も少ない.だんだんみんな学会に行かなくなってきているのだろうか?私はポスター発表だったので,何人かの人と議論をば.
 さて,忙しいならそんな学会などに行かなくてもいいじゃないか,と思われるかもしれないけれど,学会大会へ行くというのは成果発表以外にもいろんな意味があります.人,とくに私くらいのアナログ世代にとって,直接あって話をする,というのはいろんな効果があります.次の研究への結びつきや議論はもちろんですが,博物館的にも,何かの協力を仰いだり,他の博物館の状況をきいたり・情報交換をしたりです.こういう所で博物館の(お金ではない)営業をしているという意味もあります.これは意外に研究者以外の方にはわかってもらいにくいのですが,博物館活動を円滑に進めるためには,どれだけネットワークをもっているか?というのがかなりの強みになります.研究者である,ということはオリジナルな展示や講演をする,という以外の部分でもかなり重要な要素を担っています.
 こういう事を自分でも再確認する意味で書いておこう.といっても,事務の人とかがこんなページを見ているとは思わないけれど.


・2010年8月2日(月)

●花火大会

 昨日,帰ろうと思ったら,烏丸半島がやけに車が多い.なんでだろう?と思っていたら,対岸で花火大会があった.野洲川?の方向でも花火大会がやっているのが烏丸半島からも見えた.あぁ,もうそういう時期なのだなぁとそそくさと帰った.
 6日はもっとひどいことになる(のが例年).不況のために花火大会を開催するのもなかなか大変なのだそうだ.これだけたくさんの人が期待しているとはいえ,運営する側はたいへんなのだろうなと思う.私はこれまでの人生で花火大会を楽しみに待ったということはないのだけれど,不況で縮まった心を花火ですかっとしたい,とみんなが(思っているかどうかは別にして,楽しみにしている人が多いという事で)心待ちにしているだから,やっぱり運営する人達の苦労はわかるもののがんばってほしいなと思う.それにしても,滋賀県はこの時期には,土日曜日になるとどこかしらで花火大会が行われているという印象があるくらい花火大会が多いように思う.花火を目当てにした他府県の人が,昼間は博物館,夜は花火,なんてコースには...ならんだろうか.


・2010年8月1日(日)

●8月になった

 今日から博物館実習が始まりました.博物館実習とは,博物館学芸員の資格を取ろうとする大学生(主に)が博物館で一定期間実習をしないといけないのでそれをしにくる,というものです.琵琶湖博物館に限らず何処の博物館でも受け入れはやっていると思いますが,琵琶湖博物館では毎年この時期の1週間をそれに当てています.私は今回は副担当なのでちょっとだけ関係しているという感じです.まぁ,今年の実習生もがんばって下さいな.
 今日は,日曜日という事もあって,展示室はなかなかにぎわっていた.夏休みにはいってから平日でもわりと来館者がいます.去年よりちょっと多めかな?と思うのは気のせいかもしれません.ひょっとしたら滞在時間が長くなっていっているのかもしれません.それにしても夏休みはなんだかんだと行事があったり,研究関係の用事があったりとで,なんとなくばたばたしている感じ.


・2010年7月17日(土)

●企画展示が始まった

 今年ももうそんな時期か.企画展示が始まりました.始まると『あぁ,夏がきたな』なんて感じるようになると,立派な(?)博物館人なのだろう.タイミング良く梅雨も明けた感じだし.今回は,珍しく今日あったオープニングセレモニーを写真で見る琵琶湖博物館にアップしました.そちらも見て下さい.
 今,私が所属している部署では,広報とかいろんな行事に関わる部署なのですが,その関係で,企画展示のノボリを外に出すというものがあります.それと,今日のオープニングセレモニーのしきりも.で,なぜか私はオープニングセレモニーの準備(といっても椅子とマイクなどのセットだけだけど)の係です.ノボリをたてるのは本当は昨日するはずだったけれど(夕方),夕立があるので,今日に持ち越し.というわけで,朝からオープニングの準備をして,ノボリを縦に行った.朝から暑かった.しかも,9時半にはオープニングセレモニーが始まるので,ちょっと焦りながら...そんなに手間のあることではないけれど,まぁまぁ大変だった.そういえば,ノボリをたてに行くときに赤野井湾をみたけれど,ハスの花は思ったほど咲いていなかったなぁ.
 話がそれてしまった.それで,今日から企画展示をやっていますが,そういえば水族企画展示も今日からだった.写真を撮るのを忘れていたので,こちらはまだアップできていません.またいずれ.

●土砂災害など

 もう梅雨が終わる,という時期になると,いつもそうだが,大雨など集中的に降ることが多い.これは程度にもよるのだけれど,どこでもそういう感じで大雨が来て梅雨が終わる.今年は近隣では岐阜で被害が結構大きかったようだ.可児市では,洪水でトラックが流された(橋脚で止まっていた?)映像があったし.大雨で怖いのは洪水よりも,土砂崩れなどの土砂災害ではないか?と思う.大雨で土砂が崩れる訳ではないのだろうけれど,土砂崩れが起きるトリガーにはなるのだろうと思う.もともと危ない状態になっている所に,大雨によってクラックが大きくなったり水が入ることで滑りやすくなったりするためなのだろうと思う.そのために,今年も死者を含む被害が日本の各地であった.亡くなられた方,被害に遭われた方,その関係の方々にはお悔やみ申し上げます.
 ただ,こういうニュースを見るたびに,やっぱり日本はもっと地域の地盤を知るような事を,学校で教えないといけないのではないか?と思う.教育が悪いと言うはやすし,行うはがたし.どうしたものか?と思う.でも,日本って裏山が崖,という家は結構多い.調査で地方(田舎という意味ではない)に行くと,そういう所を結構見かけます.じゃぁ,裏に山がなければ大丈夫か?というとそうとも言い切れない.自分のすんでいる場所がどういう場所か?をちゃんと考える必要がある.なのに,学校では地学はなくなりつつある.日本はどうがんばってもどんなに防災の処置をしても(たとえば堤防を造るとか対処療法をしたとしても)災害を起こす自然現象をなくすことはできない.それに対してどうやって身を守るのか?が必要なのだと思う.けれどそのためにはどうしたらいいのか?は難しい.だいたい,私はこんな事をいっているけれど,自然災害の研究をしている訳ではないからなぁ.じゃぁだまっとけ,とどこかから声が聞こえてきそうだ.


・2010年7月8日(木)

●山手の調査

 最近は雨続きでなかなか調査にも行けないが,露頭情報をもらったので出かけた.残念ながら教えてもらったものは火山灰ではなかったが,山間部にある堆積物で奇妙なものを見ることがでた.この形成史を考えるのは,自然災害の解明にもつながるような気がするので,やるとおもしろいと思う.けれど,じっくりとその周辺を歩いて調査せねばならず,琵琶湖博物館からちょっと離れた場所にある事からも,私がやるのは断念.だれか調査しないかなぁ.卒論生ではちょっと厳しいかもしれないけれど,ちょっとしたテーマにはなると思う.
 けれど,昨日は暑くて全体像をざっと見たくらいで,まじめに記載するのは取りやめ(簡単な記載・調査はやりました).この時期は暑いことも問題ですが,藪が多くてつっこんだ調査はできないというもの問題.一番いい季節は冬から春になる頃なのだろうな.調査中に,野ウサギを見た.野生だと思うが,あぁいう形でウサギを見たのは初めて.なかなか私の存在に気づかなかったようす.

●78万年前(より前)の人類がイギリスに?

 今週号のnature(Vol.466, No.7303)のハイライトに,こんな記事が載っていた.これまでの考えでは,この頃の人類は北緯45度より北に行くように適応できておらず,もしいけたとしても例外的に暖かい時だけだそうで.けれど,最近の発掘で,この時代のイギリス,ノーフォーク州ハッピズバーグの遺跡発掘による遺物,動植物相の研究から従来の見解が変わるそうな.この時期には北の方へ進出できるような能力を獲得していたと考えているらしい.この時代にはたしかに,現在より暖かそうな時期は見あたらないけど,夏なら移動できるのかなぁなどと考えてしまうのは素人考えなのだろう.
 それにしても,natureでポッドキャストが提供されているのは知っていたけれど,動画まであるとは驚き.この内容に関する動画は【こちら】で見ることができる.英語だけだが,なかなか興味深い.最後に研究者2人が夕日をバックにビールで乾杯(まさか早朝じゃないよね),というのがなんともお茶目で楽しい.日本でこういうビデオをとるとしても(たとえば琵琶湖博物館が提供するとしても),こんな風にはしてもらえないよなぁ.ちなみにこの動画のタイトルは「はじめの英国人」(と訳せると思う).


・2010年6月30日(水)

●ぬらりひょん

 研究機関も社会的にアピールが必要な時代ですから,研究成果とか,その活動を積極的に社会へ還元したりアピールが必要になってきた.そういう意味でいうと,研究をちゃんとしさえすれば,博物館などはいくらでもアピールできる機会がある,という点では,有利な立場にある.
 けれど,そう安心もしていられない.最近おもしろいページがある研究機関から提供された.
 【怪異・妖怪画像データベース】
 とある,というのは「国際日本文化研究センター」なので,別に隠す必要もないのですけれど.これは,なかなかおもしろい.昔も含めて書物などに掲載されている妖怪などの画像をデータベース化していて,たとえば「ぬらりひょん」でけんさくすると2件でてくる.これは結構人気なのか,アクセス数は結構な数になっている.ただ,ちょっと不満なのは地域別とかそういうのを見ることはできない.たとえば,近江とかで検索しても引っかかるものはない.もちろん,もとの書物に地域性とかそういう記述がないのかもしれないのだけれど.あとは,画像で検索してどんなものかを見ることはできても,その妖怪の特徴とか解説文がないのもちょっと寂しい.まぁ,そういう調査ではないのかもしれないけれど.ちなみに,鬼太郎,で検索してもなにも引っかかりませんので,あしからず.
 蛇足ですが,この研究機関の名称は,私のような大阪出身の人間にはちょっと妙な感覚がある.というのも,子どもの頃にテレビなどのCMでやっていた通販会社に「日本文化センター」という所があって,これに国際と研究が入ったこの研究機関と妙に名称がだぶってしまう.今もこの通販会社はあるのだろうか?
 蛇足の蛇足.今日で6月も終わり.梅雨真っ盛りですが,日中は雨が降らない日が増えてきた感じ.と思っていたら,大雨,集中豪雨になったりと,あまり安心できない.


・2010年6月20日(日)

●ギャラリー展がおわり

 河内の風穴のギャラリー展示は今日までで,映像の上映会はホールで午後やってました.私は,博物館に見学に来るというとある地学団体の対応があったので,午前中の1時間ほどそれを.その団体は今日の上映会とギャラリー展示がメインだったようで,もちろん常設展示も見に来たのですけど.琵琶湖博物館の行事を写真でみるページは,最近アップが滞っているので,今回こそは開催中にアップ,と思っていたものが,結局アップできず.次の企画展示開催までにはなんとか...と思っているけれど,ちょっと最近は蒸し暑くて体の調子も気持ちの上でのモチベーションも下がりまくり.もうすぐ9月にある学会大会の締切なのにこれではいかん.それにしても梅雨らしい梅雨のせいで,なかなか調査にもいけず.調査に適した天気の時には,研修やら博物館の用事やらで外に出れず...気持ちが萎える...

●よくあるネタだけど,気がついたらもうこんな年

 年を取ったせいか,自分の年齢を気にし出す.ここ何年かはこんな事ばかりだな.これはきっと研究に行き詰まりを感じているせいだろう.
 私が大学の頃に当時新しくきた先生は,当時30代半ばだった(と思う).その頃に感じていた印象は,研究をばりばりする中堅どころという感じ(かな?).今の自分の年齢を考えると,当時のその人よりも年上になっていて,一体自分は何をしているのだと.今の院生とかは今の私をみてどう感じるだろうか?とそんな事を聞いてみてもしょうがないのだけれど.
 研究人生というのを考えたとき,大学院生から始まっているとすると,私はもう20年近くやっていることになる.ちょうど,研究以外の人生と研究者人生が半々くらい.私が長生きして,定年が今と変わらないくらいだとすると,研究者人生はあと半分,ようするに折り返し地点にきた事になる.あぁ,そんなに時間を無駄にしてきたのね.私は.
 自分の師匠はどうだっか?と思うと,(師匠と比べてもしょうがないのだけど)私が院生になった頃には今の私よりちょっと上くらい.それでも,(本人はどう思っていたかわからないけれど)いい研究をしていて,その分野では重要な位置にいて(国際的にはどうか知りませんが.そんな事言ったら私は比べるまでもない),それ以降には別の分野を開拓していったので,そう考えると(師匠をお手本にすると)私の研究もまだまだこれからな訳ですが,それでももうそろそろ研究者としてはある一定のレベルに達していなければならず,私が尊敬する研究者の一人でもう亡くなられた方ですが,その人の言葉を思い出す.「何年後の自分はどうなっていたいか?それを考えて目標にがんばれ」.全くその通りです.世の中,という程広い所を見なくても,身近に尊敬すべき研究者はたくさんいます.そういう人に少しでも追いつきたいものだ.


・2010年6月10日(木)

●九州で火山灰

 とある掲示板で教えてもらいましたが,6月2日以降に九州の鹿児島にある桜島で結構な量の火山灰が降っているらしい.鹿児島市の中心街に結構な量の降灰があったそうで,【こちら】でその様子が見られます(動画).この動画を見ていると,地上にいる人ではなく,広角的にみてみると,火山灰は塊になって降ってくるというよりは,霧のようにだんだん濃くなって視界がなっていくように覆われるという事がわかります.これは道路に落ちた火山灰が車などによって再度巻き上げられる効果とも関係があるのかもしれませんが,粒で降ってくる以外にも,もやもやとなっている状態の細かい火山灰が上空から次第に高度を下げていくことでこうなるのかもしれません.もし,九州などで大規模な噴火が起こった場合に,滋賀県にもこういう火山灰の雲が届く可能性もあります.

●さようなら7-11

 7-11はセブンイレブンと読んで下さい.琵琶湖博物館のある烏丸半島の入り口(出口)の道を越えた所あたりには,7-11がありました(コンビニ).陸の孤島とも呼べるような烏丸半島にとって,近くにコンビニがあるというのは結構便利というか重宝していました.結構にぎわっていたのになぁ.5月30日をもって閉店だった.今までありがとう.

●小型哺乳類は生き残った?

 今週のNature(vol.465 no.7299)にあった記事(natureのページは【こちら】).最終氷期から現代の暖かい時代へ移り変わる時に,大型哺乳類は結構な数が絶滅していったのですが,小型哺乳類はどうか?という事が述べられていた.結果として小型哺乳類は生き残った可能性が高いのだそう.この時期の大型哺乳類の絶滅は,人類による仕業だとか気候変動のせいだとかいろいろな説があるのですが,小型哺乳類は大丈夫だったという事は何を意味するのか?は今後のさらなる研究しだいという所か?


・2010年6月8日(火)

●展示替え

 A展示室のコレクションギャラリーには,地域の人々の展示コーナー,というコーナーを設けています.そこは地域で活動している(主に採集など)方々の標本を展示するコーナーで,今のところ鉱物化石展を一緒にやっている湖国もぐらの会の方に協力してもらって展示をしています.今日,展示替えをしました.今回は福井さんという方の展示で,滋賀県の鉱物や鉱山についての展示です.数ヶ月はやっていますから,是非見に来て下さい.

●ピラミッドの謎

 このネタは,ずいぶん以前に考えていたことですが,アップできないままになっていた.とりあえず思い出しながら書いてみよう.
 ちょっと前にやっていたテレビの話なのですが,エジプトにあるピラミッドは石切場から運んできた石を積んでいるのではなくて,人工的に四角く固めた石を積んでいる,という説があるという事をやっていた.それについて検証をやっているのですが,どうも世間というかテレビなど一般的には地学(とくに地質学)がどういうものか知られていないらしい.そこでの科学的な検証は,砂が古代のやり方で固まるのか?とか固まった石はピラミッドに使っている石と同じ成分か?という事をやっていました.固まるのは石灰成分があれば,あるやり方をすれば固まるでしょうし,成分なんてそれにあうように調整すれば同じになるに決まっている(テレビでは同じにならなかったというオチでしたが).そんな事をするよりも,ピラミッドの石には貝(化石)が入っているというのだから,その貝が現生のものかどうかを調べれば簡単だ.テレビの説明では,近くにある石切場には化石がほとんどみられない,と解説しているのだから,当時に石灰成分を増やすために貝をいれているならば現生の(しかも川の近くだから淡水の)貝が使われているはず.それから,人工的に固めたものか,石灰岩由来の砂が堆積した岩は見かけが全く違う.岩石学や堆積学の研究者(いずれも地質学の一つ)に見てもらえば結論がでると思います...それとも,そういうやり方ではよくわからなかったから,番組的にだめだったのか?見ていていらいらした...
 それにしても,その番組でのコメンテーターさんがいっていた事もちょっと気になった.「こういうピラミッドなどの歴史的なものに,科学のメスがはいるというのはすごいですね」.考古学は科学ではなかったのか?こういう場合のコメントは「科学」ではなくて「自然科学的手法」なのだと思う.研究者はもっとがんばらないといけない.社会へのアピールが足らないと思った.

●天然成分

 最近あったいろんな事から,ふと昔から思っている事をまた思い出した.よく「天然成分だから安心」という事を耳にします.たしかに,自分の事を思ってみても,この言葉は耳障りのいい言葉で,そう感じてしまうが,たとえば猛毒をもつ生物は自然界にいっぱいいる(この場合の毒というのは人間にとってという意味です).人工がだめで天然物はいい,というのはちょっと待てよと考えてみた方がいい.要するに,天然成分といっても,それが何か?を考えないと安心はできないだろうと思う.私たちの周りにあるいろんな成分は,人体に有益なものも無害なものも有害なものもいろいろある.ここから何が言いたいのかというと,提示される情報は,自分で考えないといけないな,という自戒を込めての思いです.


・2010年5月14日(金)

●ネアンデルタール人

 2010年5月7日発行号のScience(Vol. 328 -#5979 )で,ネアンデルタール人(クロアチアで発見された資料)のゲノム配列解析の研究が載っていた.現代人との比較によると,共通祖先から現代人へ分岐した後に,ネアンデルタール人とは異なる遺伝子の存在が明らかになったらしい.原文を読んでいないのでどの程度の違いがあったのかわからないが,そういう違いがヒト科の進化についての鍵を握っているのかもしれない.
 同じ号に,難しい選択をした後には石けんで手を洗うのが心を静めることになる,との研究がのっていたのにはなんだか...(ちなみに,Scienceの日本語サイトではハイライトなどが日本語訳で読めます).心を静めるのに,石けんで手を洗ってみようかな...

●ようやくアップ

 ず〜とたまっていた琵琶湖博物館の行事をアップした.いつからたまっていたのか?とみてみると(画像は撮っていたので),去年の11月からだった.あのころからやる気がな..いやそうではなくて,時間的気持ちの余裕がなかった.だから,画像撮影も完全ではなくて,たくさん抜けている.この時期だったら,こういうのもあったなぁ,と今になったら思い出すものもあるけれど,なんせ画像がないので,その行事はとばすしかない.それで,画像の整理と,ネットにあげるためのファイル作成と,コメントとかをかいていたら,ずいぶんたくさんあるなぁ,と.今日は,質問コーナーの担当日でもあったので,質問コーナーに座りながら,その作業をやっていた.今日は,学校団体が多くて,いくつか質問にきた生徒もいたけれど,時間が決まっているからなぁ.この時期の平日は,ほとんどが学校などの団体で,一般の方はすくない.
 なんにしても,いっきにアップしたので,おかしな所もあるかもしれないが,とりあえず,みてください.


・2010年5月12日(水)

●片づけなど

 鉱物化石展が終わったので,後かたづけ.といっても,標本類は展示していた人が最終日に持って帰りましたから,展示ケースや照明などの片づけ.展示ケースは(見に来た人は知っているとおもうけれど)たくさんだしていたので,片づけるにはある程度の人手が必要.という訳で,朝に学芸員などに声をかけて集まってもらって,片づけました.あとは地学関係者で照明器具をはずしたりしました.これでだいたい片づけは終了.これで終わった,という訳ではなくて,まだ報告書をつくったりしないといけなくて,あぁぁ.
 展示のせいという訳ではないですが,他の仕事も併せてなんだかずっとばたばたしていて,ネットも更新できずです.とりあえず,琵琶湖の写真は4月分までアップ.そういえば,行事は写真をとっているけれど,2009年で止まったままだなぁ.そのうち,そのうち.それにしても,はやく調査にも行かねば...


・2010年5月9日(日)

●鉱物化石展2010が終了しました

 鉱物化石展が無事終了しました.
 今回は,私自身が他の仕事でも忙しく,もっとこうすれば,とか思うところもありますが,何にしても多くの人が参加して,多くの人がみてくれて,なんとか無事終わりました.あと少し,博物館関係とか大学関係で撤収作業があるものの,展示が終了した後に,参加してくれた方々がみんなで撤収して下さったので,もう展示資料はほとんどなく,みなさんももう家へ帰った事でしょう.たくさんの標本を展示していた人は,「今日中には無理かも」と思っていたのですが(私が),なんとか撤収できました.良くあれだけたくさんの標本(しかも超重量!)が一台の車に入ったものだ,と関心するばかりです.
 みなさんお疲れ様でした.次はいつになるかわかりませんが,みなさんが「またやりたい!」と思ってくれればまた行う事でしょう.それまではしばし,展示はお休みという事で.世話役の人にはとくにお世話になりました.しばらくはゆっくりと休養して下さい.
 上記は,身内話でした.みにきてくださった方々もありがとうございました.


・2010年5月7日(金)

●いったい何をやっているのやら

 気がついたらもう5月に入っていた.最近更新していないなぁ,と思っていたら本当に更新していなかった.そういえば,琵琶湖のところも更新しないから,今月といいつつまだ2月のままだ.
 博物館では,配置がえがありましたが,私は前と同じ所(若干変わりましたが).最近の忙しさは,学会誌の特集号(湖の堆積物を使った研究.ほとんどの人がなぜか琵琶湖の話題を出してくれているので,琵琶湖博物館的にはありがたい)の編集をやっていて,それが大変な状況だったという事もあり,せっかく担当している鉱物化石展の方も,以前より時間がさけない.そのせいか,ずっと気になっていた展示紹介ページも作れなかった.特集号の編集は一段落(もうだいたいが私の手を離れつつある)なので,ようやく鉱物化石展2010の紹介ページをアップできました.といっても明後日にはもう展示は終了してしまい,みんな片づけに来るのですが.まぁ,記録という意味合いもあるので,ちょっとでも見てもらえたらいいなぁ.
 鉱物化石展のページでは,関連イベントとして実施した鉱物のレプリカ作りの時の様子なんかも見ることができます.こっちも是非.このイベントは,たぶん日本ではまだやられたことがないようなイベントだったんじゃないかと思います.今後の博物館でも新プログラムとして採用されるとの事ですし,関連イベントを展示に合わせて行ったことも,もぐらの会としては初めてだったので,今回の展示もなかなかいろいろとがんばった(もぐらの会の人が)ものだなぁと,今更ながら思います.後は,明後日からの片づけです.
 それにしても,今回もそうですが,展示紹介のページはかなり手間がかかっているけれど,どれくらいの人が見ているのだろうか?と...


・2010年3月31日(水)

●今年度も終わり

 年度が替わると言っても,人の移動があったりする以外には,世界情勢も気候も何らかの大きな変化があるわけではありません.といいつつも,年度が替わるのは,私たちにとっては大事.今日は,明日からの新体制に向けて,机の移動などをしました.で,夕方には,転出される方や退職される方などの挨拶もありました.移動になる方は,人によって重さが違うわけはないのですが,やはり今年は博物館にとってちょっと違った年だったと思います.琵琶湖博物館の開館以来の館長である川那部さんが,本日をもって館長を退任されました.館長だけがいまの琵琶湖博物館を動かしてきたという訳ではないと思いますが,他の多くの方と同じようにある部分を創ってきたのは確かで,また,ある方向性を創ってきたのも確かだと思います.私にとっては,琵琶湖博物館で川那部さんがいたことによって,研究者として,学芸員としていろいろと鍛えられたなと思う所もあって,いつもの年度替わりとは,ちょっと違った感じがあります.私個人的には,私の研究の師匠も3月で退職だったので(大学を退職),今年はいろんな意味でちょっと違った感じがあります.川那部さんは,まだ博物館に来ることがある(特別研究員になる)のでお会いする事はあると思いますが,14年の長きにわたって館長を務めて来られたのを退任されるというのは,やっぱり川那部さんにとっても,一つの区切りなのだろうと思います.長い間お疲れ様でした.
 ちなみに,明日からは新館長の篠原さんが来られます.今日,博物館の職員紹介ページ(ネットページ)を見たら,新体制に変わってました.なんとも仕事が早い.というわけで,別れと新たな出会いの季節です.なので,気分を変えて,明日からまたがんばろうかな.まだまだ引き続いている仕事があるのだけれど...

●寒〜い.地球寒冷化?

 最近にない奇妙な事が起こりました.ここ最近は大陸から来た高気圧のせいか,結構寒い日が続いていました.二月の下旬くらいか.さて,今年の滋賀県南部は,寒いのは結構寒かったのですが,比較的雪が少なかったように思います.さて,寒波が来ているのはわかっているとしても,この時期に雪はないだろう,と.先日の29日(月)には,滋賀県南部(だけではない)にも結構な雪.北部はもちろんですが,鈴鹿山脈のたもと(三重県側も含めて)なども.さて,日が空けて火曜日には,比良山や比叡山にまでも雪が積もっていました.今冬に,比良山はいいとしても,比叡山に雪が積もっているという景色はそれほどありませんでした.いや〜,寒いです.ちなみに,今日,水曜日もまだ比良山の上の方にはまだ雪が残っています.こんなに,暖かかったり寒かったりすると,桜もいつ咲いていいのか迷う所だろう.咲き始めた所は,そのまま咲かせ,先遅れていた木は,ちょっと遅れ気味,という感じがします.
 まぁ,こんな事で,地球温暖化や寒冷化,と騒ぐのは変な事だと思いますが,なんだか妙な事が起こっています.といいつつ,この時期のこういう気候は,二十数年ぶりだとテレビでは言っていたので,なんだ,二十数年前には同じような事があったのか...そりゃ,誤差の範囲だろうな.

●車が炎上

 それは,3月27日(土)の事でした.私たちは,博物館が閉館した夕暮れ時に,まだまだ仕事が残っているという状態の時に,館内放送が入りました.「駐車場で車が燃えています」.さて,これを聞いた車で出勤している人の多くが思ったのだろうと思いますが,「何事?」.どんな大きな事故があったのか?とか,自分の車が大丈夫なのか?とか,とりあえず移動をしないと,というような事を思いつつ,みんなのフットワークが軽く見えたのは気のせいではあるまい.さて,烏丸半島の入り口付近の職員駐車場へ行こうとすると,黒い煙がモクモクと上がっているのが見える.「これはえらいこっちゃ!」と,急ぎ足で現場へ向かう.結局,燃えていた車は,駐車場ではなく,駐車場入り口付近で,メタセコイヤ(の幹)にぶつかったような状態で燃えている.結局の所,のっていた人(たぶん2人)は無事だったようで,どうやって事故になって燃えたのかはその時にはよくわかりませんでしたが,どうやら,中央分離帯を乗り越えて,その場所まで乗り上げたらしい.乗っていた人は無事なようで,メタセコイヤも車が燃えた事で黒こげになっている以外には,折れているなどの損傷がないので,幹にぶつかって炎上した訳ではなさそう...
 ともかく,人は無事で良かったなぁと思います.ちなみに,横の写真は,全部撤去された別の日に撮影したものです.メタセコイヤは黒こげ.この木は再生するだろうか?

●ティラノサウルスのたぐいは南半球にもいた?

 先日発売された(といってもちょっと経っていますが)Scienceに,ティラノサウルス(だったと思う)関連の記事がありました.私は知りませんでしたが,この類の恐竜は,北半球にしか見つからないらしい.その祖先型の化石が南半球(オーストラリアだったかな)でも見つかったそうで,祖先型は全地球的にいろんな所にいたのが,その後,進化するに従って北半球だけの分布に変わっていったのではないか?と考えているそうな.私は,子どもの頃恐竜はすきだった(けれど化石にはあまり興味がなかった)が,そういう話(分布など)は全く知らなかったです.この手の研究が進んでいくと,種類による分布とかが詳しくわかってくるのかな?ちなみに,この時代には,南と北半球に分布しているものの,大陸はほとんどつながっている事が多く,今のような大陸分布ではないという事も考慮してください.

●鉱物・化石展がはじまりました

 いよいよ展示が始まりました.まだ展示紹介のページができていませんが,いずれつくりたいと思っています.という事は,まだできていないという訳で,これを進めるのはなかなか難しい.時間がかかるのと,うまく紹介するには結構考えないといけない.過去二回分はいずれもつくっているので,今回も是非に,とは思っているのですが...4月にはいる事だし,もうそろそろなんとかしたいものです..
 それはともかく,鉱物化石展の一つの売りは,展示だけではなくて,展示をした人たち(湖国もぐらの会の方々です)が展示紹介というか,来館者への交流(ふれあいとよんでいます)をする事です.といっても,毎日あるわけではないのですが,できるときに来る,という事でやってます.それと,裏事情というか,本当はこんな事をここに書くべきではないのでしょうけれど,まだ展示の作業をやっている人もいます.だから,はじめの頃に見に来た人は,なんとなく変わったんじゃないか?と思うかもしれません.何処が変わっているのかわかるかな?
 ともかく,年度は替わりますが,5月9日までやっていますので,是非.


・2010年3月11日(木)

●鉱物・化石展

 最近は,雨が多いせいか,また寒さが戻っている.今日などは,朝方雪が降っていた.烏丸半島でもぱらぱらと雪が降っていて,湖西側の比良山あたりでは,山裾近くまで鬱そうとした雲に覆われていた感じがあった.明日からはやや春めいてくるらしいので,これからはどんどん暖かくなっていくのだろう.
 と,そんな陽気なのだが,そういう事とは関係なしに仕事は進む.今は,20日から始まる鉱物・化石展の準備に追われている.といっても,この展示は,湖国もぐらの会の方による展示なので,館内の担当といっても,何が忙しいんだ?と思われる方もいるかもしれない.まぁ,それなりに大変なのだ.今回の展示への参加者を把握しようと,リストなぞをつくっていると,今回は直接展示しにくるかわからないにしても,関係者は100人を越えている事がわかった.今回の展示は,同じ鉱物化石展としては,三回目にあたるのだが,始めの時は約20人くらいで始めたのだったと思う.その時から,残念ながら亡くなられた方もいますが,新たな参加者や,今回は特徴的に多い子ども達の参加などもあって,ずいぶん増えたものだ.いったい何処まで行くのだろう?と思う.何にしても,そういう人たちが博物館を利用して,自分たちの展示を作り上げていくというのは,ありがたい事だと思う.そういう人たちが,琵琶湖博物館を『自分たちの博物館』と思ってくれて,とくに参加してくれる子ども達がそう思って,大人になっていくと,博物館がみんなのもの(当たり前なのではあるが),と思って人びとが行き交う,本当の意味での琵琶湖博物館が目指した博物館になっていくのかなぁ,などと思ったりする.博物館,というのは,その存在や利用は一つの文化だと思うが,そういう文化ができあがっていくのは,数年や10年くらいの単位では難しくて,2世代くらいの時間がかかるのかなぁ,などと思ったりする.
 そう思いつつ,今回のものもうまくいくといいなぁ,と思うので,そういえばもぐらの会のページで今回の展示紹介などもしないといけないな,と.その一歩として,トップページの更新をした(【こちら】).まだ,展示紹介はできていないが,とりあえず展示の告知と,これまでの展示をこのページからのリンクを整理しました.みてください.


・2010年2月28日(日)

●自然災害

 ここの所,外国での災害の話をよく聞く.ハイチは1月でちょっと前の事だけど,規模の大きな災害.それよりも地震のエネルギーはかなり大きかった2/27に起こったチリでの地震は,ハイチよりは災害規模は小さいものの,300人以上の方が亡くなられたそうだ.チリの地震の影響は,津波という形で日本にもあったが,今回は幸いにも数M規模ではなかったらしい.それでも北海道で1mを越える観測があったそうだから,ちょっと間違えれば,えらいことになるに違いない.自然災害は,自然の動くエネルギーの大きさというよりは,そこにどれだけたくさんの人間がいるか?という事と,それに備えているか?という事が大きい.チリとハイチの例を比べるとわかるけれど,チリは地震への備えがあり,ハイチにはそれがあまりなかった.この差は大きい.もっとも,備えがあれば全く大丈夫かというとそうでもないのだろうけれど,ないよりある方が被害は小さくなるということは言える.
 日本ではあまり報道されなかったが,マデイラ島でかなり大きな洪水(2/21だっけ?).You tubeの動画でも見ることができるようです.その前は,イタリアのカラブリア州で大規模な地滑り(2/15).これも動画で見ましたが,大規模な地滑りというのは,想像を超える現象だと感じました.こういう現象が地球上のどこかで起きていて,災害に結びついている.被害に遭われた方は今も大変だと思います.
 今日で2月が終わり.今年度はあと一ヶ月になってしまいました.鉱物化石展まであと20日...どうなる事やら.


・2010年2月19日(金)

●時間が経つのが早い

 1ヶ月なんてあっという間だ.最近,このページの更新をしていないな,と思っていたら,もう1ヶ月が過ぎている.年をとると,時間が早く感じられる.けれど,最近読んだ本には『年をとると本来時間はゆっくり感じられるようになる』という事がかいてあった(確か,福岡伸一 著『世界は分けてもわからない』講談社現代新書,だったと思うけど,違うかもしれません).それは生き物として見た場合なのだそうだが,そんな事はだれも賛同しないだろうと思う.最近シンポジウムで発表をしてきたのですが,そこで久しぶりにあった研究者とそんな話をしていると『年をとると作業効率が若いときより衰えているので,以前より時間がかかる.だから,作業量は同じでも時間が全く足らないと感じると思う』と言われた.あぁ,なるほどなと思った.確かに,今やっている展示の準備なんかも,以前にも何度か同じ企画があったのに,昔よりうまく回っていない感じがするのはそのせいだな...
 今年度の業績を整理していると,2009年には論文が出ていない事がわかる.一体今年度は何をしていたのかなぁ?いろいろ忙しかったから,というのは全くいいわけにならない.けれど,たくさん文章をかいている.今も締切に追われて文章を書いている途中(苦手な英語で).2010年度はもうちょっと出版物が出るかな.

●今度は鉱物化石展

 今年度の初めには,地震関連の展示をやりましたが,今準備をしているのは,以前からなんどかやっている鉱物化石展.湖国もぐらの会の方々がやる展示です.そんなら,担当者は何もすることがないんじゃないの?と思われるかもしれませんが,展示というのは関わる人が多いほど,その調整などが大変です.まぁ,この鉱物化石展の場合は,湖国もぐらの会の方々がやるので,この世話役の人が一番大変なだけで,調整については,こちらはあまり.
 さて,もう展示開始から1ヶ月前となってしまったので(3/20から始まります),そろそろ展示の設営準備を.展示される標本については,展示参加されるもぐらの会の方がもってくるので,展示ケースやその他諸々の準備.今回もたくさんの人が参加してくれるので,展示ケースもいっぱい使います.展示ケースは,展示室にあるものではないので,別の所から持ってくる.さて,こういう大変な作業は,一人もしくは数人だけでやっていると,大変時間がかかるし,モチベーションが下がるので,学芸員に呼びかけて手伝ってもらう.今日は,学芸員の会議の日なので,会議後に手伝ってもらう.う〜ん,たくさんの人が手伝ってくれると,こんなに早く終わるのだなぁ,とちょっと感動.本当に助かったよ.ありがとう〜.みんなでやる,という事はなんとなく,テンションが上がります.この気分で,展示準備をやろうかな.モチベーションがつづきますように.あぁ,明後日(日曜日)は最後の実行委員会だ.最終的な決定事項と連絡など.さて,うまくいくか?

●温暖化関連

 私は全く知らなかったのですが,最近のNatureの記事で知りました.去年の11月くらいに,UKのある大学の研究所のメールサーバーがハッキングされて,研究者のメールのやりとり(の断片)が流出したそうな.そのメールの内容を見た人が,地球温暖化の人的作用を過大評価しているのではないか?というので,物議を醸し出しているという事.さて,こんな内容は,地球温暖化問題が日本でもとっても大きく取り上げられているんだから,もっとニュースとかでやってもいいと思うんだけど,私は知らなかった.ひょっとして,私が勉強不足なだけなのか?
 この件については,おおかたの意見として,断片的なメールのやりとりの内容で,悪意のある解釈をされているとか,データをいじっている訳ではないから問題ない,とか,多くの研究データで同様の結果が得られているのだから問題ない,とか,結局人為定期効果についての見解は変わらないのだとか.
 なんで今頃こんな事を知ったかというと,Natureのネットページを見ていて,この研究所の人が,今まで口を閉ざしていたけれど,Natureのインタビューに答えた,というような事がのっていたので.さて,琵琶湖博物館では,以前,NatureやScienceを図書室で購入していましたが,予算難のために,購入できなくなったので,この記事も全文を読んでいません.インタビューに答えた,という事はわかりますが,どんな事を言っているのかは知りません.


・2010年1月21日(木)

●臨時休館など

 ただいま博物館は臨時休館中.月曜は通常の休館ですが,火曜日から金曜日(明日)まで.何でこんな変な時期に?とお思いでしょうが,保守点検のため,ということです.
 で,今日は,展示室から緊急避難の時の経路場所を掃除しました(学芸員で).これは以前から懸案になっていたのですが,避難経路に落ち葉がたまっていたり,こけが生えているためか,今日のような雨の日(小雨でした)に緊急避難しないといけない場合には,滑って危ない,という訳です.という事で,掃除しました.雨水が流れている排水溝が落ち葉で詰まっているのを取り除いたり,デッキブラシでこけを取ったり.いい運動になった,などと思って楽しんでやらないと,義務感や使命感だけでは他の締切をいっぱい抱えている身にとっては気分的につらい.というわけで,ちょっと楽しんでやりました.
 ちょっと前に,年齢が一つあがりました.あぁ,もうこんな年なんだなぁ,と思い,学会仕事とか研究の事でいろいろとちゃんとやらないといけない年齢になったのだなぁ,とちょっと気持ちを引き締めて.けれど,そんな気分なのは今だけだろうな.まったく,自分の年齢が信じられないというか,今の自分(精神)と実年齢とのギャップが年々大きくなっていく気がします.


・2010年1月12日(火)

●レイアウトをかえた

 日記ページのレイアウトを変えました.具体的にはリンクを張っている日記のページを一定にして,そのページ内にある窓へ最新のページを表示するようにしました.以前のページもこのページから選べるようになりました.だからといって,昔書いたものに有用なものがあるのかどうかはわかりませんが.それにしても,あいかわらずwebデザインのセンスがないなぁ,と自分で思い知らされます.

●論文

 去年の夏にあったシンポジウムの内容で,学会誌の特別号を予定しているのですが,まだ原稿がそろわない.
 私も執筆者の一人で,あまり強く言えないような状況だったので,まだ催促はしていませんが,もうそろそろなんとかしないと.私が執筆している内容は,主に今の琵琶湖の形成史みたいな(本当に“みたいな”という話)もので,今までまとめないといけないなぁと思っていた事です.今日は,その編集委員会というか,編集担当者で相談.私はあんがい楽観視しています.ある意味,ちゃんと書いてくれそうな人にお願いしているので.こういう特集号で,この分野の研究がちょっとでも進めばいいなぁと.まぁ,私や博物館的には,琵琶湖に関係する内容の論文が少しでもでれば,ありがたいのではありますけれど.というわけで,年末締切だった論文は,なんとか提出(これからが査読やらで大変なのですが).今月末にあるシンポジウムの講演要旨も出せたし,ちょっと一息.と言いたいところだけれど,市史の原稿修正をだしたり,琵琶湖の形成史の説明(英語)とか,博物館資料についての文章とかまだまだ,締切がどんどん詰まっている状態.そういえば,最近研究らしい研究をやっていない気がする...


・2010年1月8日(金)

●今年もよろしく

 2010年になってしまいました.どうか今年もよろしく.
 なんだかんだと時間が経つのがはやいです.ちょっと前には,毎日暑いなぁと思っていたのに,寒くて起きるのがつらい,なんて思っているのですから.今年はやや雪が多いかもしれません.滋賀県の北部地方では大雪警報が出る日もあります.けれど,南部地域にはほとんど降らない.ぱらつく程度.まぁ,南部はいつもこんなものですが.比良山では雪がかぶっている日も多くなってきました.
 今年も,このページの更新率はそれほど上がりそうにありませんけれど,もう少し研究情報というか,今までよりも内容の枠を広げようかと思っています.たとえば,下の内容のような感じで.ともかく,今年も宜しくです.

●最古の陸上脊椎動物足跡化石?

 Natureの最新号(vol.463-no.7277)のカバーストーリーにのっている記事によると,陸上四本足脊椎動物の足跡化石でもっとも古いものが,ポーランドから見つかったらしい.これは約4億年前のもので,最も古いという意味よりも,従来考えられていた陸上四本足脊椎動物の出現がよりも,約1800万年早いという事で,意義が大きいようです.私はここまで古い時代というのは門外漢なので,よくわからないのですが,1800万年というのはかなり長い時間ではありますが,4億年の1800万年は4.5%だから年代誤差の範囲のような感じを受けるのですけれど,最近のこの時代あたりの年代測定はかなり精度が良くなっているのかな?それとも層序学的に確実に古いという事がわかったのかな?いずれにしても,この発見で,足跡化石の重要性がより知られる事になるでしょうし,生物進化の時代変遷なども今後書き換えられていくのだろうと思います.

●地球の温暖化

 なるべくこの話題には触れないように,と思っていたのですが,なんだか変だと思う所があるので,簡単に思っている事を.
 私のような地質学をやっているもの,特に,第四紀とよばれる人類が出てきた時代の事を対象にしているものにとっては,地球上の気温(気候)が暖かくなったり,寒くなったりを繰り返すのは自然におこる現象で,約10万年周期の大きな変動以外にも,数千年単位で起こる比較的小さな変動や,スパイク状の急暖現象があるらしい,という事はわりと一般的な知識としてあります(10万年周期の話は【こちら】を参照ください).なので,温暖化現象,というと,単に地球の平均気温が上がる現象だ,と考えるわけで,この言葉の中にはその原因の意味が含まれていません.実際,現在起こっている温暖化現象は,“人の活動の影響が大きい”とする意見が有性なだけで,決着がついている話でもありません(人の活動だと考えている人でも,その主要原因についての意見はいろいろあるようです).と考えていますが,滋賀県地球温暖化防止活動推進センターのページでこういう解説があります.ここでは,「温暖化」の解説として,“人間活動による二酸化炭素やメタンなど温室効果ガスの排出によっておきる地球の平均気温が上昇する現象”と説明しています(里口要約).これは「温暖化」という現象の説明としては正しくありません.けれど,こういう間違った解説は,ネット上でも,ニュースなどでもたくさん見られます(社会的に多い,という事は,社会一般的な用語としての「温暖化」は,これを意味するという事になったととらえることもできるのでしょうけれど,言葉の意味を考えると,それはあまり受け入れられません).これは,私たち研究者がきちんと世の中に情報発信をできていない事の証拠でもあるのだな,と思います.でも,こういう一部の情報だけで,半ば情報操作のような感じで世間を誘導している(結果的に)という状況は,ちょっと怖い感じもします.
 私が「温暖化」の解説をするのであれば,『地球の平均気温が上昇する現象。ただし、上昇傾向は地域によって異なっている。近年起こっている温暖化現象は、人間活動による二酸化炭素など温室効果ガスの排出量の増加によって起きていると考えられている(もしくは,考える意見が有力)』など.もうすこし付け足してもいいのであれば『地質時代でみれば,地球自然環境として,今から約90万年前以降に約10万年の周期で大きな寒暖の変化があり,数千年や数百年というオーダーでも変動しているとされている』を付け足すかな.



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