ニュースレタータイトル

ニューズレターNo.34(2016年12月発行)


 寒さが厳しいこのごろみなさんお元気でしょうか?
 恒例となりました地学研究発表会の募集をいたします.1年間の調査や研究の成果,これまでのまとめなどお気軽に発表してください.

第32回 地学研究発表会のご案内

 冬の研究発表会は滋賀大学と共催で,例年どおり開催いたします.今年の開催日は前年に続いてやや遅めです.
 発表会の要領は以下のとおりです.多数のご参加とご発表をお待ちしております.


○日時:2017年2月18日(土) 午後1時30分〜5時30分(予定)
○場所:滋賀大学大津サテライトプラザ  JR大津駅前 日本生命大津ビル4階
○演題申し込み・講演要旨の締切:2017年2月3日(金)
    

今年度も,演題と講演要旨の申込みは同時に行います.


○手続き等:申し込み方法,発表要旨の形式等はこちらをご覧下さい
○その他:研究会当日に紹介したい本や,資料などがございましたら,ご持参ください.
最近の調査状況や今後の研究に向けて,
 以前調査した内容のその後など,
 未公表の調査結果を、ぜひ発表してください。

[懇親会]
 研究発表会終了後に恒例の懇親会を予定しております.こちらもご参加ください.
 発表会のプログラムや口演時間などの詳細は,臨時号ニュースでお知らせいたします.



お知らせ

●県の石と日本の石
日本地質学会は,一般の方に地質のことをもっと身近に感じてもらおうという事業の一つとして,「県の石」の選定を行い,2016年5月10日に発表を行いました.滋賀県については,鉱物部門で「トパーズ」,岩石部門で「湖東流紋岩(類)」,化石部門で「古琵琶湖層群の足跡化石」が選ばれました.滋賀県では他にも候補がありましたが,他の地域との関係や,滋賀県らしいという部分が選定の基準になったようでした.  また日本鉱物科学会は,これに合わせてかわかりませんが,社団法人になった記念事業として日本の石(国石)の選定を行いました.9月に行われた総会で「ひすい(ひすい輝石・ひすい輝石岩)」が選ばれたそうです. (里口保文)



追悼

●中沢和雄さん,松岡長一郎先生の思い出

岡村喜明(滋賀県足跡化石研究会)
 平成28年は,あのお元気な中沢和雄さんと松岡長一郎先生のおふたりと相次いでお別れした悲しい年であった.文化文政の頃,木内石亭が湖国だけにとどまらず,国内の石を集め「雲根志」にまとめたことを知らない同好はいない.しかし,この江戸時代からの石亭の遺伝子を継いで「石」に精魂を傾けた人物はそれほど多くはない.その希少な中のおふたりが中沢さんであり,松岡先生である.私が起ちあげた草津地学同好会の会誌,第5号(1979)に中沢さんはお得意の「花崗岩ペグマタイト晶洞産水晶について」解説されている.松岡先生もやはり同号で「鮎河層群産鰭脚類化石」と題して土山町から発見された1個の距骨化石についてわかりやすく解説していただいている.もちろんこれだけではない.両氏には計り知れない化石や鉱物についての多大な知識を授けていただいた.お話しだけでなくわかりやすく書かれた多くの出版物を通じても.
 あとに残ったわれわれ石を愛する弟子たちは,石亭から現代へ脈々と受け継がれてきたこの途を断ち切ることがないように後世に引き継いでいくことが,今は亡き中沢和雄さんと松岡長一郎先生の生前のご指導に対するお礼であろうと考える.おふたりのご冥福を心からお祈りする.


●鈴木一久さん

里口保文(琵琶湖博物館)
 堆積学者の鈴木さんが今年なくなられました.はしかけグループ古琵琶湖発掘調査隊の勉強会で,河川堆積物とその環境を観察する巡検を計画していた矢先でした.琵琶湖博物館の共同研究では,古琵琶湖層群最下部の堆積環境調査を,一緒に行っていただきました.現世の河川堆積物の調査を精力的に進めてこられました.野洲川の現世堆積物の研究は,地団研専報48号にまとめられ,そのはぎ取り資料は琵琶湖博物館に寄贈していただいています.ご冥福をお祈りいたします.



*2014年になくなられた木村一郎さんの追悼文(長朔男さんによる)は,「琵琶博だより」第21号に掲載されています.琵琶湖博物館のインターネットページで見ることができます. 
 琵琶博だより 第21号(PDFファイル)
 


気になる本

●琵琶湖博物館ブックレット@「ゾウがいた、ワニもいた琵琶湖のほとり」

高橋啓一 著 サンライズ出版 1,500円(+税)

 琵琶湖博物館が,地元の出版社であるサンライズ出版と新たに発刊したシリーズ本の第一回です.
 高橋さんがこれまで行ってきた古琵琶湖層群の大型動物化石の研究を中心に,過去にいた動物の姿やその場所の環境について,現在知られている最新の研究成果を踏まえて書かれています.たとえば,これまで発見されている化石の紹介の他にも,最新の化石研究法の一つであるX線CT装置を使った方法などの解説も行われています.文章のわかりやすさと同時に,この本では写真や図などが多用されています.ほぼ半分に相当するページが美しい写真や図で占められていることから,それらをみるだけでも興味を引かれることでしょう.
 このブックレットは,琵琶湖博物館やそこに関わる人々の研究成果をもとに,高度な内容をわかりやすく伝えることを目的に,今後も発行されていく予定です.これまでには,本書と「湖と川の寄生虫たち(浦部美佐子 著),「イタチムシの世界をのぞいてみよう(鈴木隆仁 著)」の3種が発行されています.琵琶湖地域はまだまだ謎に包まれている部分が多いので,この機会に是非お手にとってみてください. (里口保文)


県内の博物館情報

●琵琶湖博物館
 「C展示室と水族展示のリニューアル」
 琵琶湖博物館は,今年で20周年を迎えました.これまで多くの方に支援いただき,ここまで運営することができ,ありがとうございました.これからもどうかよろしくお願いします.その20周年にあたる今年は,リニューアルの第一弾として,近年の人の暮らしや環境とその変化を紹介するC展示室と淡水の生き物を紹介する水族展示のリニューアルが行われました.地学関連の展示があるA展示室は,予定では数年後にリニューアルを行う予定です.
 「地域の人々による展示コーナー」
 琵琶湖博物館のA展示室(琵琶湖の生い立ち展示)では,みなさんが採集した標本を皆さん自身で展示をするコーナーを設けています.現在は,北田稔さんによる「ワニがいた!ゾウもいた!400万年前の伊賀」(伊賀盆地の化石の展示)を行っています.
 ・ネットページ:【こちら】


●多賀町立博物館(あけぼのパーク多賀)
 「酉年のトピック展」
  多賀町立博物館では,2017年の干支に合わせて,鳥にまつわる展示を行います.展示では,厳選した本剥製とそれらの生態に関する説明や,民俗や歴史など鳥にまつわる事柄を紹介します.また,同時開催として「年賀状展」も行っています.
  期間:平成29年1月7日(土)〜1月22日(日)
  場所:あけぼのパークたが ホール・ギャラリー
 ・ネットページ:【こちら】



●ニューズレター メール配信
 「Geological news around Lake Biwa-琵琶湖博物館地学研究室ニューズレター」を、メール利用者の方に配信しております.紙面による配信も続けますが、メール配信可能な方は chigaku○lbm.go.jp (lbm: Lake Biwa Museum略,○を@に変えてください)までメールを送ってください.ご協力の程、よろしくお願いします.(琵琶博地学研究室)



編集後記:丙申年は激動の年と言われますが、今年もいろいろな事がありました。地学の関係はこれからですが、琵琶湖博物館はリニューアルが始まりました。地学の関係者とのお別れが近年続いています。みなさんどうかご自愛ください。そして、年明けに地学研究発表会でお会いしましょう。
 毎年、この時期に発行を予定しています。お知らせしたい内容などありましたら、原稿をお送りください。

琵琶湖博物館地学研究発表会 事務局
高橋啓一,山川千代美,里口保文,林 竜馬
〒525-0001 草津市下物町1091番地  滋賀県立 琵琶湖博物館地学研究室内
 tel:077-568-4811(博物館代表) Fax:077-568-4850(事務室)
E-mail:chigaku○lbm.go.jp(○は@に入れ替えてください)


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