第16回研究発表会のお知らせ

 今回の研究発表会は、新進気鋭の若手研究者お二人をお迎えして講演していただきます。また内容も「文理融合的」です。 皆様の最近の活動状況や報告などがありましたらこの機会にお持ちよりいただき, 情報交換をお願いいたします.
 多数のご参加をお待ちしております.


○日時:2004年9月11日(日)  午後2:00〜5:00(予定)
○場所:滋賀県立琵琶湖博物館 セミナー室
○内容:
講演 1 井上 淳さん(大阪市立大学)
  「堆積物中の微粒炭分析による琵琶湖周辺における植物燃焼の変遷」

講演 2 西山 昭仁さん(大谷大学)
  「寛文近江・若狭地震(1662年)における近江での被害」


講演要旨

講演 1 井上 淳さん(大阪市立大学)
  「堆積物中の微粒炭分析による琵琶湖周辺における植物燃焼の変遷」

 微細な炭、微粒炭は一般に植物が燃焼する際に生成され、飛散・運搬などのプロセスを通して湖底堆積物などに取り込まれる。微粒炭は化学的に非常に安定で堆積物中に長期にわたって保存されるため、堆積物中の微粒炭の増減に着目した過去の植物燃焼の有無や増減などの研究が進められている。
 琵琶湖やその周辺地域における堆積物の微粒炭分析では、完新世初頭の堆積物に微粒炭が多く含まれることが報告されており、これは完新世初頭に琵琶湖周辺など近畿地方北部での植物燃焼が頻発していたことを示唆する。こうした完新世初期の頻繁な 植物燃焼の原因には、人の活動(火入れなど)や気候変化(温暖化など)が考えられる。また最近、琵琶湖周辺において完新世初期の植物燃焼が、植生変遷を促した可能性も指摘されている。
 今回の講演では、琵琶湖周辺を中心に近畿地方北部の後期更新世・完新世の植物燃焼の変遷について紹介する。


講演 2 西山 昭仁さん(大谷大学)
  「寛文近江・若狭地震(1662年)における近江での被害」

 文献史料を駆使し、さらには地殻変動の結果との整合性を含め、寛文近江・若狭地震の双子地震説、葛川谷での被害状況、琵琶湖西岸地域での被害状況、当該地域の今後の地震防災といった実践性を加味した内容を展開したいと考えています。さまざまなご批判、ご教示を期待しております。
 近年の興味や関心は、歴史時代に起こった地震災害に集中しており、特に、京都・大坂で発生した地震災害と、人々の震災対応について研究を行っています。


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