本物の地層

壁にあるのは実際の地層

 自然史研究室の奥に写真に見えるような壁があります.この壁は,堅田で実際にでていた崖でみられる古琵琶湖層群を,接着剤と布でとってきたもので,実際の地層です.こういうものをはぎ取り標本といいます.上の方に見える白い層は火山灰層で,実際に展示室でみると,少しピンクがかっています.下の方に見えるのは,砂の層で,いろんな模様が見えます.この模様は水の流れで流された砂が,こういった模様を作りました.この模様は,実際の崖では,展示室にあるはぎ取り標本よりもわかりにくいのですが,見慣れるとわかるようになってきます.この写真では見えにくいので,実際に見える模様を少しだけ上からなぞっています.
 このような模様や,砂の粒の大きさの変化や,この砂の層の上に泥がきていることなど,地層を細かくみていくと,この地層がたまった環境が推定できます.このようにして,昔の環境を知ることができます.
 また,写真に脱水構造と書いた部分がありますが,これは,地層(この場合砂〜泥)がたまった後に,何らかの理由によって,矢印の部分から水が噴き出すようなことがあったと考えられます.このような脱水構造は,地震の時に液状化がおきるとできたりしますが,この場合はおそらく,この脱水構造の周りで,上から何らかの圧力がかかったために,おきたのだと考えられます.



壁にあるのは実際の地層〜その2〜

 上の写真の向かって右側にあるものも,実際の地層をはぎ取ってきたものです.この地層は上の写真のはぎ取り標本よりももっと古い時代の地層で,信楽でとってきたものです.そうです,信楽焼の原料になるがいろめねんどです.この地層は上にある地層と違って,きれいな模様が見えません.しかし,白い粒々(長石)が多い所と,ほとんど入っていない所が不規則な層状に入っています.
 このはぎ取りも,上のはぎ取りも,A展示室の自然史研究室の奥の方にあり,模様のついた壁のように見えるので,展示物だと思わないのかわかりませんが,あまりみられないようです.担当者としては寂しい限りです...


(c)satoguchi



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