Go Prev page Go Next page

琵琶湖博物館収蔵品ギャラリー

私の逸品

主査 水産生物学 桑村 邦彦

モクズガニ

白状しますと、私は伸びたり縮んだりする生き物が苦手で、それに毛が生えていたりするともうだめです。その点、エビとかカニは形状がはっきりしているし、ロボットみたいでかっこいいと思いませんか?(私だけかも・・・・)

 というわけで「私の逸品」は琵琶湖のモクズガニを紹介します。琵琶湖にモクズガニがいることは古くから知られていて、今でも漁師さんの網にたびたびかかっています。写真は1997年10月に琵琶湖のエリで獲れたもので、甲羅の幅が86oとこの種では最大級の大きさです。

 実はモクズガニが琵琶湖にいること自体、不思議なことなのです。なぜならこのカニは海水がないと産卵繁殖することができないからです。ふだんモクズガニは川の淡水域で生活していますが、繁殖期になると親ガニが川を下り海で産卵します。生まれた幼生は海水中で成長し、稚ガニになってまた川を上ってくるという生活史をもっています。したがって、琵琶湖へは海から稚ガニが進入してきているということになりますが、どこの道を通ってやってくるのかまだ誰も確認していません。

 いくつかの仮説として、大阪湾から淀川を通って南郷洗堰まで約70kmの道のりを、途中にある高さ73mの天ヶ瀬ダムをよじ登って越えてくるロッククライミング説、日本海側の河川からサバ街道に沿って分水嶺を越えてくるカニ街道説などが考えられます。いずれも稚ガニにとってはたいへん困難な道のりです。

 琵琶湖ではコアユやビワマスのように海とのつながりを絶って、独自の進化や生活様式を得ている水生生物の例が多いですが、モクズガニは現在の琵琶湖でいまだに海とのつながりを保っている生物として興味深い存在だと言えるでしょう。

この研究はまだ手をつけたばかりなので、琵琶湖のモクズガニについてはわからないことばかりです。この研究テーマに興味ある方、いっしょにカニ鍋でもつつきながら議論しませんか。


Information

琵琶湖博物館パソコン通信システムの
運営開始と参加者募集について

 琵琶湖博物館では、開館2周年にあたる昨年10月20日、通信回線を利用した情報受発信の新たな手段として、パソコン通信システムLBMNET(エルビーエムネット)の運用を開始しました。

 このシステムは、博物館や他の参加者に対する質問、レポートなどを書き込んでいただき、地域の住民同士が自由に議論を進めることで、博物館の交流活動を推進していくことをめざしています。多くの方々に参加していただくことを期待しています。

愛称LBMNET(エルビーエムネット) (正式名称 琵琶湖博物館電子交流ネットワークシステム)

概要パソコン通信システム(従来型)。近い将来インターネット対応型への発展を目指しています。

LBMNETに参加するための手順

  1. パソコンと通信機器(モデムなど)、通信ソフトを準備します。
  2. アクセスポイント077-568-****≠ノ通信ソフトからダイアルします。接続後、利用番号を問い合わせてきますので「guest」とタイプしてください。
  3. 画面の指示に従い、利用申し込み手続きをするとLBMNETの会員に登録されます。後日、利用番号(IDとパスワード)を郵送いたします。
  4. 会員になるとメッセージの書き込みや、議論に参加することができるようになります。

●お問い合せは

  滋賀県立琵琶湖博物館 情報センター

  TEL.077-568-4813 FAX.077-568-4850

  ※本ホームページ「交流の広場」メニューでもご案内しています。

  URL http://www.lbm.go.jp/ E-Mailアドレス query@lbm.go.jp

-4-

[ おことわり ]
 上記の「****」の部分には電話番号が入っていましたが、廃止したので、混乱を防ぐため伏せ字に改めました。

Go Prev page Go Prev page Go Next page