うおの会の採集風景

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■科研費基盤研究B【水辺エコトーンにおける魚と人:稲作起源論への新しい方法】(2010年度〜2014年度)
中国社会科学院考古学研究所、中国科学院水生生物研究所、湖南省文物考古研究所、湖北省文物考古研究所、浙江省文物考古研究所などとの日中共同研究プロジェクトである。中国新石器時代遺跡から出土する咽頭歯遺存体の分析を行い、その結果から漁撈活動について考察する。さらに随伴する漁具、農耕具などの分析とあわせて、漁撈と稲作との関係を論じる。これまで、中国新石器時代遺跡からは多くの咽頭歯遺存体が出土するにもかかわらず、詳細な分析が行われていなかった。咽頭歯研究を中国考古学の分野に定着させることを目的としている。

■琵琶湖博物館総合研究【東アジアの中の琵琶湖−コイ科魚類を展開の軸としたその環境史に関する研究】(1997年度〜2006年度)

東アジアで進化してきたコイ科魚類を展開の軸にし、そこに地質構造発達史、気候の変動、人間の営みの歴史、文化・社会、そして漁撈技術の問題を関連づけ、琵琶湖を東アジア全体の歴史的な時空間の中に立体的に位置づけ直すことを目指している。限定的な個別分野の基礎研究を学際的に総合化することによって琵琶湖の環境史を明らかにし、さらにそこから、生命文化複合体としての歴史的に培われた様々な関係の総体である琵琶湖の姿を明らかにするとともに琵琶湖のあるべき姿を探ることを目的とした。
 コイ科魚類を本総合研究の中心に置いた理由は以下の点にある。コイ科魚類は、生物地理学的に東アジアにその分布の中心を置き、身近な生き物であるがゆえに、人間の生活と深く結びついている。特に、琵琶湖地域においては、縄文時代以来、湖辺に暮らす人々にとって重要なタンパク源として漁撈の対象となってきた。このような意味において、生命文化複合体としての琵琶湖を考える媒体として格好の対象と考えている。さらに、環境をコイ科魚類にとっての環境と考えることによって、自然と文化という二項対立の考えではなく、人間の活動も一つの環境要素に過ぎないことを浮き彫りされると考えたからである。
この研究プロジェクトの中間報告として
月刊地球2001年6月号に「21世紀の琵琶湖−琵琶湖の環境史解明」という特集号を著しました.  プロジェクトの成果は、各自、学術論文に公表したほか、2006年度琵琶湖博物館第14回企画展示「湖辺〜水、魚、そして人〜 東アジアの中の琵琶湖」、2007年度琵琶湖博物館第15回企画展示「琵琶湖のコイ・フナの物語 – 東アジアの中の湖と人 – 」で、広く市民に公表した。

■琵琶湖博物館共同研究【滋賀県内の魚類分布調査および琵琶湖博物館魚類標本の充実】(2000年度〜2005年度)
琵琶湖集水域の魚類分布調査を実施し、調査期間(2000〜2005年度)における滋賀県内各水系の淡水魚類分布の現状を把握し、さらに、採集標本を琵琶湖博物館登録標本として、データベースに整理、保存し、琵琶湖博物館資料の充実を図ることを目的としている。
この分布調査の中でいわゆる「普通種」の分布を詳しく調査することによって、県内の魚類相の詳細な分布パターンを明らかにしたいと考えている。例えば、カワムツのヌマムツ、タモロコ、タナゴ類、ドジョウ類、メダカなどの分布を重ね合わせることによって、分布パターンの解析を行う。さらに、カワバタモロコ、ギギやワタカなどの減少の著しいものについて分布の現状を把握する。また、近年大きな問題となっている外来種(ブルーギルやオオクチバス)と在来種の分布を把握し、その分布の現況と淡水環境との関係を明らかにする。このことによって琵琶湖集水域の淡水魚をめぐる環境の保全についての指針を提言したいと考えている。
この研究の成果は、「中島経夫・藤岡康弘・藤本勝行・長田智生・佐藤智之・山田康幸・濱口浩之・木戸裕子・遠藤真樹,琵琶湖湖南地域における魚類の分布状況と地形との関係.陸水学雑誌,62(3):261-270.」で中間報告を行った。最終的に琵琶湖博物館研究調査報告23号「みんなで楽しんだうおの会」で報告した。その後、

■琵琶湖博物館 専門研究【コイ科魚類における咽頭歯の研究】
総合研究を行うためのベースとなる研究である.湖人21号「研究最前線」に研究内容を紹介した. 琵琶湖博物館に収蔵されている標本を中心に、中国科学院水生生物研究所標本を加えで、咽頭歯を記載した咽頭歯モノグラフ"Comparative Studies on the Pharyngeal Teeth of Cyprinid Fishes"を公表する予定である。


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