電子図鑑「滋賀のさかな」
ヌマチチブ
撮影者:松田征也
- 科名
- ハゼ科
- 標準和名
- ヌマチチブ
- 学名
- Tridentiger brevispinis
頭は丸く大きく、体は太短い。頬に白色の点が散在する。雄の第一背鰭の条が伸長する。体長15cm。中国、朝鮮半島、九州、北海道などに広く分布する。
本来、琵琶湖に分布していなかった種で、平成元年に記録された。その後、急速に数を増やし、地域によっては在来のトウヨシノボリを駆逐する勢いである。本種の移入は、池中養殖魚種に混じって渡来したものと考えられている。近年に至り、活魚輸送技術の進歩から、本来の分布域を越えた生物の移動が頻繁に見られるようになっている。ペットショップではオヤニラミやタナゴ類のように急速に稀少となりつつある種ばかりでなく、シマヨシノボリやタモロコなど滋賀県に生息していないものや、いても地域的な変異があると考えられるものまで売買されている。これらは、移り気な飼育者によって本来の分布域以外の地域に放棄されたり、意図的に放流されたりする恐れがあり、生物地理学上、あるいは生物多様性保全・生態系保全にとって大変な障害となることが予測されている。
解説者:秋山廣光
